【救急隊員の病院連絡】ファーストコールするためには”過程”が最も大事!わかりやすい病院連絡のため臨床的推論を学習するべき理由

救急隊員の病院連絡

「病院連絡が上手くできないよ…。混乱してまとまらない。

病院連絡のために臨床推論が大切って聞いたけどよくわからない。よし!学習したい💡何か学ぶのに適した手段ないのかなあ。」 

                                                       

こんな疑問にお答えします。 

                                                       

本記事の結論

・臨床的推論はファーストコールに必要不可欠 

・臨床的推論を初心者でも網羅して学ぶのには「救急活動プロトコール」で学ぶのがおすすめ!  

                                           

救急隊員の病院連絡について、  

わかりやすい病院連絡のためには臨床的推論することが不可欠です。 

なぜなら、臨床的推論がないと”根拠のない病院連絡”になってしまうからです。 

                                                       

つまり、何も考えずに病院連絡しているのと同じなのです。 

                                                       

sue-a
sue-a

「救急救命士は医療従事者です。救急隊員も、”適切な医療機関へ搬送するため”に必要な知識・技術を学びます。 

だからこそ、何も考えず病院へ搬送する”運び屋”ではいけないのです!」 

                                         

この記事では、救急活動プロトコールでわたし自身が学んだことを網羅して簡単にまとめています。

この記事に書いてある内容は、 

1、通報内容/事前情報 

2、現場到着(周囲の状況・安全確認) 

3、傷病者の初期観察・蘇生処置 

4、臨床推論による現場診断 

5、重症度・緊急度の把握 

6、診療科の判断・病院選定 

7、伝達(ファーストコール) 

8、継続観察・再評価

です。 

上記の内容を学ぶことで得られるメリットは、 

  • 病態を絞れるようになる 
  • ファーストコール(病院連絡)がこれまでより楽になる

です。 

                                         

  • これまで病院連絡が上手くいかない… 
  • 病院連絡しようとすると上手くまとまらず、話が混乱してしまう
sue-a
sue-a

「こういった悩みをお持ちの方には参考になる記事です。」

 

✓病院連絡が苦手な人 

✓病院連絡ビギナー 

の方はぜひ読んでみて学習してください! 

あなたの病院連絡が見違えるように楽になりますよ!

                           

救急活動プロトコールで記述されているポイントは下記の点です。 

1、通報内容/事前情報 

2、現場到着(周囲の状況・安全確認) 

3、傷病者の初期観察・蘇生処置 

4、臨床推論による現場診断 

5、重症度・緊急度の把握 

6、診療科の判断・病院選定 

7、伝達(ファーストコール) 

8、継続観察・再評価 

こちらのステップで構成されています。 

                           

Sponsored Links

通報内容/事前情報

ポイント
  • 考えられる疾患は何かを想定 
  • とりあえずの活動プランを宣言 

                                         

最悪の状況になったとき、どのような疾患が考えられるかを想定して、とりあえずの診断を行っておきましょう

それと同時に、活動の手順と役割分担も行うことが必要です。 

                                           

sue-a
sue-a

「救急指令の段階は限られた情報の中で、想定疾患を考えなくてはいけません。」

具体的には、下記の内容ですよね。 

  • 発症時刻(日中、深夜、早朝) 
  • 年齢(若年者、高齢者) 
  • 性別 
  • 現病歴、既往歴 

この中で、見逃してはいけない疾患、よくある疾患など仮説を立てましょう! 

                             

Sponsored Links

現場到着

ポイント
  • 救急隊/環境/傷病者の安全 
  • 傷病者の置かれている状況から応援の必要性はあるか? 

救急隊が到着したら、現場の安全性の評価と救急隊の安全確保が行います。 

傷病者に接近しながら、傷病者のおかれている状況を観察していきます。 

具体的には、 

  • 視覚 
  • 聴覚 
  • 臭覚 

です。

これを感覚的な観察(※)といいます。 

                                                       

※”感覚的な観察”は救急活動プロトコールで紹介していた表現です。 

Sponsored Links

初期評価・蘇生処置

ポイント
  • 致死的状態/不安定な即座に認識し、直ちに処置開始 
  • 病態の鑑別と「とりあえずの診断」を生成する 

✓初期観察

初期観察は

到着現場で、すばやく観察すること ⇒ その場に居合わせた関係者からも情報収集を行う ⇒ 主要徴候決定する 

この流れです。 

具体的な流れを解説すると、 

「救急隊の○○です。どうしましたか?」

と質問しながら、気道/呼吸/循環の異常を感覚的に評価していきます。 

                                                                     

sue-a
sue-a

「異常がなければ”安定している”と考えて次のステップを行います。」

”傷病者を初見で確認する点”を具体的にまとめました。 

                                                                       

傷病者の初見で確認する点
  • 外見/意識状態⇒「反応は?」「苦しそう」 
  • 呼吸状態⇒「努力様?」「頻呼吸?」 
  • 末梢循環⇒「蒼白」「冷汗や冷感は?」  

                                         

✓蘇生処置 

致死的状態/不安定と判断した場合は、初期管理/気道確保/用手換気/酸素投与や止血法も重要です。 

傷病者の「生命の危機的状況か、危機的な状況ではないか」を常に考え、傷病者の病態鑑別と「とりあえずの診断」を生成します。 

臨床推論による現場判断 

ポイント

病歴聴取⇒・OPQRST ・SAMPLER 

身体所見観察⇒・バイタルサイン ・系統的な診察 

簡単な検査⇒・ECG ・spo2など 

                                           

この段階で考えられる疾患を緊急性の高いものから想定します。 

                                         

そして、 

  • 想定した診断の確率を上げるための質問 
  • 想定した診断を否定するための質問(病歴聴取) 

を行っていきます。 

想定した疾患が否定された場合は、ほかに考えられる疾患を考え直します(仮説を立て直す)。 

その疾患の妥当性を担保できる病歴聴取/身体所見から推論していきます。 

 

臨床推論していく際のポイント

✓情報収集

問診では、傷病者との会話で問題の全体像をつかみます。 

焦点を絞った情報を収集することで確定診断の手がかりを得ることができます。 

特に大切なのは主訴です。 

・傷病者の問題点の解決 

・鑑別診断の参考                                     

なぜ重要なのかというと、主訴は上記2点の参考となるケースが多いからです。

想定される疾患を浮かべながら問診をしましょう。 

さらに細分化した情報収集を箇条書きにしてまとめると、 

〇接触時の一般状態から情報するポイント 

・身長・体重・体型・体勢・表情など 

〇問診:(基本情報)

・アレルギー 

・生活歴:傷病者の身なり、生活環境、嗜好、医療職 

・家族歴:家族歴のある既往が傷病者家族にあるか有無の確認

・処方薬:現在継続的な服用薬、発症後市販薬の服用 

                                                                                                 

                                                                                     

問診にはOPQRST/SAMPLERが効率的に情報を集約することができます。 

具体的な「病歴聴取」内容は下記のとおりです。 

OPQRST 

・O(Onset):発症様式 

・P(palliative/provocative):増悪・寛解因子 

・Q(quality/quantity):症状の性質・ひどさ 

・R(region/radiation):場所・放散の有無 

・S(associated/symptom):随伴症状 

・T(time course):時間経過  

SAMPLER 

・Signs&Symptoms:どのような症状か 

・Allergy:アレルギー歴 

・Medications:内服薬 

・Pertinent past medical history:症状と関連のある 既往歴 

・Last oral intake:最後の飲食は? 

・Events preceding:何時、何が、どのように起こったのか? 

・Rick factors:環境、社会的、精神心理的、家族・生活 

                                                                                                 

この病歴聴取が役立ちますので、情報収集する時に役立てましょう。 

こちらについては別記事、 >>救急隊員の病院連絡は”型”を覚えて伝えると楽【I-SBAR-C/MIST】 でも紹介しています。 

                                                       

✓仮説の優先順位を考える 

✓事前情報の仮設は適宜修正する 

リストごとに鑑別診断を挙げ、リストの中で優先順位の高い疾患を考える。また、可能性は低くても見逃してはいけない疾患も検討する。 

sue-a
sue-a

「最悪のシチュエーションも想定しましょう!」 

                                                                     

✓詳細な評価 

生命の危機的状況になれば、更に鑑別診断を進めます。 

病歴聴取、身体所見の観察、簡単な検査を総合判断し、評価を進めます。 

                                                                     

場合によっては、傷病者の危機的状況になって、評価を中断し、必要な治療のできる施設への搬送を急ぐこともあります。 

sue-a
sue-a

「系統的な診断と基本的な身体診察法は下記の点をチェックしていきます。 

これができると病態の正確な把握ができるよう、全身にわたる身体診察を系統的に実施し、記載していきましょう。」 

⑴全身の観察(バイタルサインと精神状態の把握、皮膚や表在リンパ節の診察を含む。)を行い、記載する。 

⑵頭頸部の診察(眼瞼結膜、眼底、外耳道、鼻腔口腔、咽頭の観察、甲状腺の触診を含む)を行い、記載する。 

⑶胸部の診察(乳房の診察を含む。)を行い、記載する。 

⑷腹部の診察を行い、記載する。 

⑸泌尿・生殖器の診察(産婦人科的診察を含む。)を行い、記載する。 

⑹骨・関節・筋肉系の診察を行い、記載する。 

⑺神経学的診察を行い、記載する。 

⑻小児の診察(生理的初見と病的所見の鑑別を含む。)を行い、記載する。 

⑼精神面の診察を行い、記載する。 

⑽簡単な検査 血圧や心音/呼吸音等の状態、聴診器/血中酸素飽和度の状態、心電図 

sue-a
sue-a

「ここまでやってきて、病態を絞り、”鑑別診断”を行っていきます。」

 

✓鑑別診断 

「鑑別診断」では、臨床的推論の手法に基づき、これまでの経験や医学的知識を考え合わせ、傷病者の病状を鑑別します。 

臨床的推論と照らし合わす際の原則も確認しておきましょう。  

臨床的推論の原則

  • 傷病者が抱える問題の原因 
  • 最適な処置の方法 
  • 処置がどのように効果的であったか 
  • 臨床的推論は、傷病者の初期評価から医療機関搬入後も検査や処置を通じて求められる 

                                                                     

sue-a
sue-a

「鑑別診断でもっとも大事なことは、生命に危機的な状況や重症の病状と、緊急ではない病状とを鑑別することです。」

重症度・緊急度の把握

sue-a
sue-a

「重症度・緊急度の判断は ”致死的/重篤/緊急性なし” をみます。そこを抑え損ねると、傷病者の命に関わります。 

ですので、めちゃくちゃ大事な部分です。下記にまとめたので、確認して判断しましょう!」 

致死的⇒短時間で心停止に至る 

重篤⇒専門的な検査や治療が必要 

緊急性なし⇒時間的な余裕がある  

重篤  

⇩ 

CPA(心肺機能停止) 

緊急性 

①心疾患:心筋梗塞、急性冠症候群、大動脈解離 

②脳疾患(脳卒中) 

③消化器疾患(急性腹症) 

④消化器疾患(消化管出血) 

⑤ショック、呼吸不全等 

⑥多発外傷、頭部外傷、脊髄損傷 

⑦四肢開放骨折 

⑧その他(救命処置を要するもの) 

専門性 

①周産期疾患 

②小児科疾患 

特殊性 

①精神科疾患 

②急性中毒 

③人工透析  

診療科の判断・病院選定

ポイント
  • ルールインとルールアウト 
  • 判断と意思決定 

 

プロトコールと重症度/緊急度判断基準などを使用しながら、傷病者の評価と必要な処置を行った後は、適切な医療機関に搬送を行っていかなくてはいけません。 

ここまでのステップを進めていくにつれて情報量は増します。 

疾患/病態とその緊急度/重症度についてルールイン/ルールアウト(つまり除外診断) 

を繰り返して、取捨選択した精度の高い判断を行えるようにしていきましょう。 

伝達(ファーストコール)

ポイント

☆報告/連絡/相談はI-SBAR-Cで行う。

こちらは >>救急隊員の病院連絡は”型”を覚えて伝えると楽【I-SBAR-C/MIST】 で確認してください。 

                           

継続的な処置と決着 

 

ポイント

再評価 

・再評価に応じた処置の修正 

・現場診断の精度を上げる 

傷病者の配置 

・搬送先病院決定 

                                         

✓傷病者を適切に評価し、傷病者管理を行います。 

傷病者の病状に従って処置を実施。

モニタリングを絶え間なく継続しながら再評価を繰り返すことも重要です。 

✓医療機関を選定し搬送開始後

医療機関を選定し搬送を開始した後も、傷病者の評価は続きます。

継続観察・詳細観察の作業の中で傷病者の再評価した結果によっては、それまで「中等症以下」と評価されていた傷病者が「重症以上」と評価されることもあります。 

このような場合もメディカルコントロールの指示を仰ぐ必要があります。

”実際に救急活動プロトコールを学びたい”という方へ 

”実際に救急活動プロトコールをインストラクターから教わりたい”という方は、  

✓救急活動シミュレーション学習

こちらの受講がおすすめです! 

実際にインストラクターがいる中で、シミュレーションしていくと、緊張感と周りの刺激もあって学びが深まります! 

※新型コロナウイルスの影響で、現在は、申込みを受付していません。 

もし、受講可能となった場合は、ぜひ足を運んでみてください。場所は埼玉県なので、地方の方は遠路になりますが、 

  • 病院連絡の学びを深めたい 
  • 病院連絡の基礎的な学習スキルを所属消防本部でも広めたい

という方に向いています。 

                                         

一方で、                                   

  • 新型コロナウイルスで遠路移動は避けたい 
  • なるべく外部に行かず学べる方法を探りたい

こういった方には書籍を活用しましょう。 

                                                       

書籍で学びたい方は 

>>救急活動シミュレーション学習―受講者と指導者,通信指令員のためのワークブック >>スクリプトで学ぶ救急活動プロトコール

 

上記の書籍を活用して、所属消防本部メンバーで実際に学習してみてもいいですし、読むだけでも知識を増やせます。 

sue-a
sue-a

sue「学びを深めていくために知識をアップデートしていくことを心がけていくことが大切です!

日々の積み重ねが病院連絡を上手にしていきます。」

まとめ:病院連絡の肝は臨床的推論!臨床的推論が確立されたら病院連絡の質が変わる!

ここまで話してきたことをまとめると、           

1、通報内容/事前情報 

2、現場到着(周囲の状況・安全確認) 

3、傷病者の初期観察・蘇生処置 

4、臨床推論による現場診断 

5、重症度・緊急度の把握 

6、診療科の判断・病院選定 

7、伝達(ファーストコール) 

8、継続観察・再評価                  

これらを系統的に聴取、連絡することでスムーズかつ円滑な救急活動を行えるようになります。 

                                         

sue-a
sue-a

「臨床的推論ができないと”根拠のない病院連絡”をすることになりかねないです。 

それじゃあ、救急隊員の病院連絡も一向によくなりませんよね…。」 

できる範囲で努力して、少しでも的を絞った病院連絡ができるようになりましょう! 

sue-a
sue-a

「わたしも最初は苦労しました。 ましてや昔は教わる教材もなかったですし、ほぼ実践の中で学ぶ形でしたから💦」

 

昔の自分も最初はできなかった。 

みなさんも徐々にできるようになっていく! 

今回ご紹介したものは、そのお手伝いができる厳選教材です。 

>>救急活動シミュレーション学習

あなたの少し先の未来が変わっていきます。

 

・病院連絡の学びを深めたい 

・病院連絡の基礎的な学習スキルを所属消防本部でも広めたい 

こういった気持ちを抱いている方には、ぜひ自分から行動してみてくださいね!

病院連絡で苦しむポイントをまとめた記事も書いています!

こちらの記事を読むことで”疲れる病院連絡”を理解して疲れを最小限に抑えることができるようになります!

本記事を読むだけでも十分、病院連絡するスキルアップには十分です。

十分だと思った人は、この後に紹介する記事は見ないでください!

しかし、あなたがもっと病院連絡の未来を良いものにしたいと思った方はこちらの記事を読むメリットありです!

>>【救急隊の本音】病院連絡…疲れます!病院連絡の失敗談&病院連絡が上手になる本を紹介!

今回は以上です。

コメント

タイトルとURLをコピーしました