保育士の給料は安くて当たり前と言われる7つの理由とは?対策も紹介

保育士の給料は安くて当たり前と言われる7の理由とは?対策も紹介

「Fラン大卒でもなれる仕事だから、給料が低くて当然」

「誰でも取れる資格なんだから、文句を言うな」

もしかしたら、あなたもネットや周囲の心ない言葉に傷つき、「保育士の給料が安いのは本当に当たり前なの?」と悔しい思いをしているかもしれません。

子どもの命を預かり、家にまで仕事を持ち帰り、トイレに行く時間すら削って働いているのに、手取りは10万円台……。「仕事の責任と給料が全く見合っていない」と嘆きたくなるのも当然です。

結論から言うと、「保育士の給料は安くて当たり前」というのは、世間の大きな勘違いであり、国を挙げての改善が始まっています。

この記事では、保育士の給料にまつわる誤解を解き明かし、現在のリアルな給与事情と、収入アップさせるための具体的な改善策を徹底解説します。

すみ
すみ

元保育士で、異業種転職で年収アップを実現した私が、実体験も交えながら、下記の内容について詳しくお伝えします。

この記事でわかること
  • 保育士の給料が安いと言われる7つの理由
  • 保育士の給料の実態(最新データ)
  • 保育士の給料が上がらない構造的な問題
  • 今すぐできる給料アップの対策
  • 保育士の仕事の価値と将来性
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目次

【結論】「保育士の給料は安くて当たり前」はおかしい!見合わないと言われる背景

なぜ、保育士の給料はこれほどまでに「安くて当たり前」と言われてしまうのでしょうか。そこには、世間の心ない偏見と、私たち保育士が抱える大きな葛藤があります。

世間の心無い声(「誰でもできる仕事」という勘違い)

Yahoo!知恵袋などのネット掲示板を見ると、「保育士は専門学校を出ればなれるFランの仕事」「ただ子どもと遊んでいるだけだから安くて当然」といった、目を疑うような心無い声を目にすることがあります。

しかし、それは完全な勘違いです。

保育士は単なる「お世話係」ではありません。発達心理学や児童福祉の専門知識を持ち、アレルギー対応や救急処置までこなす国家資格を持った高度な専門職です。

試験の合格率も約30%と低く、決して「誰でも簡単になれる底辺職」などではありません。「給料が安くて当たり前」という世間の声は、保育現場のリアルを全く知らない人たちの無責任な偏見に過ぎないのです。

保育士の年収は1000万でも安いくらい(元保育士の想い)

私は本気で、「保育士の年収は1000万円でも安いくらいだ」と思っています。

  • 一瞬の気の緩みが、取り返しのつかない事故につながるという張り詰めた緊張感。
  • 熱を出した子を心配する保護者の不安を一身に受け止める覚悟。
  • 家に仕事を持ち帰り、自分のプライベートを削ってまで準備をする夜。

これだけのスキルと、愛情と、責任感を求められる仕事が、どうしてこんなにも報われないのでしょうか。「子どもの命を預かる」という重圧と給料の額があまりにも見合っていないからこそ、多くの保育士が「もう限界だ」と心をすり減らしています。

保育士の給料が安くて当たり前と言われてしまう「3つの構造的理由」

保育士の給料が上がりにくいのは、個人の努力不足ではなく、「保育業界の構造」そのものに原因があります。大きく3つの理由を解説します。

保育士の給料が安くて当たり前と言われてしまう「3つの構造的理由」
  • 国が定める「公定価格」に縛られているから
  • 保育園自体が「利益を追求できない」仕組みだから
  • 歴史的に「女性の子育ての延長」と軽視されてきたから

国が定める「公定価格」に縛られているから

保育園の収入は、国が定める「公定価格(補助金などの基準)」によって上限が決められています。

一般企業のように「新しいサービスを開発して売上を倍にする」といったことができないため、園の経営努力だけでは、保育士の給与を大幅に引き上げることが難しい仕組みになっています。

保育園自体が「利益を追求できない」仕組みだから

保育園の主な収入源は、国や自治体からの公費(補助金)と、保護者から受け取る保育料です。

利益を第一に追求するビジネスモデルではないため、どうしても「人件費(保育士の給料)」に回せるお金に限界がきてしまいます。

歴史的に「女性の子育ての延長」と軽視されてきたから

保育士は平成23年(1999)年から始まった歴史の浅い職業です。

以前は「保母さん」と呼ばれ、長らく「女性が家庭で行う子育ての延長」として社会から見られてきた歴史があります。

そのため、「専門職」としての評価が遅れ、「やりがいがある仕事なんだから、給料が安くても仕方ないだろう」という誤った労働観が根付いてしまったのです。

【2026年最新】保育士の給料の実態。手取り20万に届かないって本当?

「安くて当たり前」と言われる保育士ですが、実際のデータを見るとどのようなリアルが浮かび上がるのでしょうか。

H3:保育士の平均年収と全産業との比較

厚生労働省の「令和6年賃金構造基本統計調査」によると、保育士の平均年収は約406万8,100円(月給約27.7万円+賞与等)です。 一方、全産業の平均年収は約460万円。その差は約53万円にもなり、依然として一般企業と比べると低い水準にとどまっています。

H3:手取り13万円〜20万円のリアル

「平均年収400万なら悪くないのでは?」と思うかもしれません。しかし、これはあくまで平均値です。 とくに20代の若手保育士や地方の保育園では、**「手取りが13万円〜15万円しかない」**というケースがごく当たり前に存在します。

私自身も保育士時代は手取り13万円でした。実家暮らしでなんとか生きていけましたが、友達からの旅行の誘いを断り、コンビニのスイーツを買うのさえためらう日々。一人暮らしの同僚は「家賃と生活費で消えて、貯金なんて1円もできない」と嘆いていました。これが、多くの保育士が直面している「手取り20万の壁」のリアルなのです。

【地域・施設別】給料の格差の実態

保育士の給料は、働く場所によって大きく変わります。

地域格差東京都(平均年収約486万円)と、地方(岩手県などは約328万円)では、150万円以上の年収差がある
施設格差国や自治体の補助が手厚い「認可保育所」や「公立保育所」は安定して給料が高い傾向
小規模保育所などでは給料が低く抑えられがち

地域格差については、下記の表を見てください。

【都道府県別 保育士の平均年収ランキング(2023年)

順位都道府県平均年収(万円)
1東京都486.8
2神奈川県475.1
3大阪府454.3
4京都府451.7
5千葉県444.4
43宮崎県347.1
44青森県339.8
45秋田県338.9
46沖縄県336.2
47岩手県328.1
出典:厚生労働省「令和5年賃金構造基本統計調査 職種DB第1表」より作成(企業規模10人以上)

保育士の給料は、地域によって大きな差があります。都市部は給料が高い傾向にあり、特に東京都や神奈川県などの首都圏では、高い水準の給与が期待できます。

また、

施設形態別 保育士の平均年収比較(推定)

施設形態平均年収(万円)備考
公立保育所400~500地域、経験年数による
認可保育所380~450
認定こども園380~450
小規模保育所320~400
企業主導型保育所350~420企業規模、福利厚生による
認証保育所360-430東京都の場合
院内保育所350-430病院の規模による
ベビーシッター250-400働き方による

保育士の給料は、施設形態によっても異なります。

一般的に、認可保育所や認定こども園は、国や自治体からの補助金が手厚いため、給料が高い傾向にあります。

保育士の給料は今後上がる?2026年以降の動向

では、この先もずっと「給料が安いまま」なのでしょうか?結論から言うと、保育士の給料は確実に上がる方向に向かっています。

国も「給料を上げろ」という声に応え始めている

保育士不足が深刻な社会問題となる中、国も本腰を入れて動き出しています。

「処遇改善等加算」という制度により、経験年数や役職(副主任や専門リーダーなど)に応じて、最大月額4万円の手当が支給されるようになりました。また、2022年からは全員の収入を約3%(月額約9,000円)引き上げる措置も始まっています。

保育士不足を背景に、待遇改善は今後も進む見込み

現在の保育士の有効求人倍率は約3.12倍(全職種平均は1.44倍)。圧倒的な「売り手市場(保育士が不足している状態)」です。

共働き世帯が増え続ける中、保育士のニーズは今後さらに高まるため、国や自治体、そして各保育園も「給料や待遇を良くしないと保育士が来てくれない」という危機感を持っています。2026年以降も、待遇改善の波は止まらないと予想されます。

「安くて当たり前」から抜け出す!給料・年収を上げる4つの対策

①転職する(働く自治体を変える)

働いていた職場がイヤだっただけで保育士の仕事自体は好きという方は、他の場所で保育士として働きましょう。

実際に働く場所を変えただけで、給料が大幅にアップした方も多いですよ。

保育士六年目 転職して新た保育園へ。

ここも以前とさほど変わりません。

あ、年収は50万くらいアップしました。

新卒ではありませんが新規採用で0才児1人担任です。

X(旧Twitter)
すみ
すみ

特に人間関係も上手くいっていない方は、職場を変えるだけで、給料も働きやすさも大きく変化します。

②昇格する

収入を増やすため、なるべく環境は変えたくない方は昇格しましょう。しかし保育園の中で、そのポジションにつける人は限られています。

たとえば、保育園のリーダーを勤める役職の就くクラスは、円の規模によりますが、正職員全体の20〜30%が一般的です。

すみ
すみ

つまり座れる椅子は限られています。

仮に自分より先輩の保育士がまだ園に多く在職していたなら、昇任は狭き門となってしまうでしょう。

すみ
すみ

逆に若い保育園なら昇任のチャンスはありそうですね。

③キャリアアップ研修を受ける

キャリアアップ研修制度を取り入れている保育園が中にはあります。キャリアアップ研修とは、「保育士処遇改善等加算II」のことです。

研修を受けるメリットは、保育士のスキルをアップさせる研修を修了することで、キャリアアップに応じた処遇改善手当を受け取れます。

具体的な手当の内容は以下です。

保育士の年収事務員の年収
副主任保育士月額最大4万円
専門リーダー月額最大4万円
職務分野別リーダー月額5,000円

国が実施しているキャリアアップ研修制度で、給料をアップさせるのも1つの選択肢です。

参考:厚生労働省

④異業種に転職する⬅︎最短で給料アップはこれ!

ここまで紹介してきた保育園の中でスケールアップする方法は、1つの選択肢として知っておくのはよいですが、おすすめできません。なぜなら年収アップまで時間がかかってしまうからです。

すみ
すみ

そこでおすすめなのが、異業種転職です。

保育士と異なる職種への転職を目指すのが、最短で年収アップさせる効果的な方法です。

実際に、私は「紹介予定派遣」を利用して異業種(事務職)へ転職し、生活が劇的に変わりました。私の実例を公開します。

【実録】筆者(すみ)のビフォーアフター比較

Before:保育士時代
After:紹介予定派遣→正社員
  • 年収:約200万円台
  • 労働時間:持ち帰り残業あり、休日出勤あり
  • 悩み:責任の重さと給与の不一致
  • 年収:約500万円(約2倍にアップ)
  • 労働時間:定時退社、土日祝休み
  • 変化:平日の午後3時に歯医者に行ける自由を獲得

このように、働く業界を変えるだけで、年収は大きく変わります。

1人で転職は心細い…そんな方は「派遣」から働くのがおすすめ

いざ転職を考えても、一歩前へ出る勇気のない方いますよね。

すみ

わたしもその1人でした。

そんな方は派遣でまず働くことをおすすめします。

派遣なら…

  • 担当者がついて面接にも立ち会ってくれる
  • 派遣先企業と勤務条件の交渉をしてくれる
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上記のようなメリットがあります。

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【保育士の給料安いは当たり前?】よくある質問

保育士の今後のニーズは?

保育士のニーズは今後も高まる可能性は高いです。有効求人倍率をみても保育士の平均は3.12倍です。

全職種平均は1.44倍なので、その差が大きいのがわかりますね。

今後も共働き世帯は増えているため、「出産後も働きたい」、「収入面で働かないと厳しい」などの理由もあり保育所のニーズはさらに高まるでしょう。

【参考】

保育士の手取りは低いですか?

保育士の年収給与所得者の年収
406.8万円460万円

出典:令和6年賃金構造基本統計調査

保育士の平均年収は約406.8万円(月収:約27.72万円/賞与:約74.17万円)であり、給与所得者全体の平均年収(約460万円)と比べて、年間所得は約53万円低い状況です。

この差からも、保育士の給与が一般平均と比べてやや低めにとどまっていることがうかがえます。

保育士の仕事の価値は高い!働く環境は見直そう

「保育士の給料は安くて当たり前」という世間の声は、過去の固定観念にすぎません。

あなたの仕事は、子どもの命と未来を育む、尊くて価値の高い専門職です。だからこそ、「安い給料でボロボロになるまで働くのが当たり前」だなんて、絶対に思わないでください。

処遇改善の制度を利用するもよし、待遇の良い園へ転職するもよし、私のように思い切って異業種へ飛び込むのもよし。

あなた自身の人生と心を守るために、ぜひ「自分が一番納得できる環境」を探す一歩を踏み出してみてくださいね。

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