- 療育保育士は専門的な知識も求められてつらい
- 療育に預ける親の過度なプレッシャーを感じる
- 読めない子どもの動きで、毎日ボロボロ…私向いていないかも
障がいのある子どもの発達支援をするのが療育保育士。
仕事柄、親の過度なプレッシャーや読めない子どもの動きで疲弊しやすく、辞めたいと思う方も少なくありません。
この記事では、療育施設で働く保育士の辞めたい人の声と、辞めたいときの対策を解説します。
結論、療育保育士はやりがいのある仕事です。
ただし、地道に療育分野の学習に励むことが難しかったり、他の分野の保育を学びたい方は他の道を目指した方が良いでしょう。

記事を読めば、療育の道をこのまま歩み続けるべきか判断するヒントが見つかりますよ!
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療育保育士を辞めたいと思う理由ランキング
仕事と給料が見合わない
精神的、肉体的な負担の多い仕事が多いのに、給料が安いのがつらいと話す療育保育士は多く存在します。子どもを相手にする仕事ですので、肉体的なハードなのは避けて通れません。
保育士です。障害のある子の療育施設で働いています。現場職で毎日働いていますが、福祉の職場環境の改善のためにも社会福祉士の資格を取得したいです。低賃金&サビ残で今は学校に行けないのです…助けてください…
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上記のように、施設によってサービス残業が当たり前のところもあり、療育保育士を辞めたい人が多いようです。

求人情報は鵜呑みにせず、一度採用面接にいったときに色々と質問してみるといいでしょう。
また、即採用するような保育園は離職率の高いブラックなところの可能性が必要なので、注意が必要です。
会社の口コミや、違和感があるなら、即入社するのは避けることをおすすめします。
キャリアアップを考えている
療育保育士の道は、一般的な保育士と異なり、キャリアアップの道は限られています。
例えば、以下のようなキャリアアップが考えられます。
保育士のキャリア(幼稚園の一例) | 保育士のキャリアアップ研修 |
担任 副主任 主任 副園長 園長 理事長 | 乳児保育 幼児保育 障害児保育 食育・アレルギー対応保険衛生・安全対策保護者支援 子育て支援マネジメント 保育実践 |
一方で療育の現場では、すべてのキャリアを学ぶことは難しく、キャリアアップの道が閉ざされてしまいます。

療育の仕事は好きだけど、もっと他の保育を学んでみたいと考え、離職する療育保育士もいますよ。
療育分野の知識不足
「療育」は障害のある子どもに対し、それぞれの発達状態や障害の特性に合わせ、現在の困りごとの解決と、将来の自立に向けた支援を行うことです。そのため、保育士として学んだ知識に加え、療育分野の勉強もしなければなりません。
日々の業務をこなしつつ、学習を継続することがつらくなり、療育保育士の仕事を辞めたいと思う方もいるのです。しかし「療育を学ぶことは楽しい」、「療育を学ぶと倫理観が高まる」という口コミも存在します。
勉強は楽しい。
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自分の知識が増えることも、自分の経験が理論で裏付けされたことを知った時も、自分の保育が実は間違っていたかもしれないと考えさせられる時も。
そして療育活動には高い職業倫理を持って臨みたい。
私は単なる保育士だけど、自分の未熟さと闘いながら誇りを持って仕事をしている。

自己成長と捉えられると、療育分野の勉強も楽しくなりますよ。
事故やケガのリスクが高い
療育の現場では、予測できない子どもの動きでケガをする(もしくは子どもがケガをしてしまう)可能性が高いです。そのため、子どもと接するときは細心の注意を払わなければなりません。
たとえば、「急に走り出す」「ものを投げる」「人を叩く」など前ぶれなく起こし、事故を起こしてしまうケースです。療育保育士自身が、痛い思いをするだけでなく、施設に通う園児がケガをするおそれもあります。
ですので療育保育士は、子どもと向き合っている時は緊張感をもち、接しなければならない仕事なのです。
保護者からのプレッシャー
療育に入れたらよくなると過度な期待をもっている保護者の方もいるため、保護者からの期待に応えられるかプレッシャーに感じる保育士はいます。保護者の方で、療育の知識がない方は「療育施設に行かせればきっとよくなる」と誤解している方も存在します。
しかし、療育は、日常生活・社会生活に必要な能力が身につく支援を行う仕事です。決して、通われているお子さまの症状が完治するわけではありません。
そのため「子どもと遊んでいるだけなら家でみます」と心無い言葉を言われることもあります。
【個人的に療育保育士してて辛い部分】
・給料が低い
・自分が辛い時も子どもに合わせたテンションや笑顔で接すること
・放課後デイという位置づけが曖昧すぎて保護者にも国にも都合よく使われている気がする
・療育観や価値観が違う時に保護者や他機関と連携が取りずらい
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保護者と療育感のギャップがある際は、療育保育士をやめたいと感じます。
療育保育士と辞めたい人の口コミ
療育保育士を辞めたいと感じている人は、実際多いのか調べてみました。
口コミ①子どもは好きだし続けたい気持ちはあるけど、仕事に疲れた
保育士です。児童発達支援センターという障害児が通う施設で働いており、今仕事辞めたいのか悩んでます。〜
(中略)
休みも少ないです。残業当たり前、でも残業代も付かずずっと辛いと思ってきました。正社員も少ないから各クラス1人しかいなくて、他の先生に相談もしてきたけどずっと1人で準備も片付けも支援で頭悩ませるのもやってきました。しんどい時もあったけど、それが楽しかったし子どもの為に頑張りたいしすごくやりがいを感じていたから頑張ってきました。
でも同じクラスで一応組んでる非常勤の先生が、今年何回も精神的に辛いって休んでます。年明けもです。少し定時を超えて主任に「あれ?まだいたの?」と言われるだけで深く傷付くような気にしやすい性格の人なんです。一年ずっと言い方に気をつけて、他の先生も「よくやってるよ、頑張ってる」って言われてます。それでも休んで辛いって言って、私より年上なのになんかもう疲れてしまいました。
(中略)
でもこの仕事がしたかったんです。この仕事が好きでやりたいから、辞める踏ん切りがつきません。
でももう疲れちゃいました。
(下略)
Yahoo!知恵袋
子どもが好きという気持ちがあるからこそ葛藤が大きいですよね。保育士の仕事は、保育以外の事務作業や行事準備など業務量が多く、心身の疲れが積み重なりやすいのが現実です。
まずは働く環境を見直し、業務負担の少ない園や派遣保育士など柔軟な働き方に切り替えるのも一つの方法です。
口コミ②仕事内容が求人とちがう
療育保育士の人と話をしたのだけれど
・求人の仕事内容と違う
・サービス残業が横行している
・やらないもん勝ちだから先輩が有利
・経営者に相談しても誤魔化される
・子供たちを損得で選ぶ
これは保育士の仕事辞めたいと思うわ😢
子供たちを支援できるのは保育士だけじゃないからね
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「話が違う」と感じるのは大きなストレスになります。特に保育業界では、採用時の説明に含まれていなかった業務が追加されるケースも少なくありません。
こうした状況が続くとモチベーション低下や離職につながるため、早めに上司や園長に確認・改善を求めるか、転職活動を視野に入れることをおすすめします。
口コミ③給料が安くて辞めたい
そうなんですね!😊保育士より給料安いですか?
前にリプしましたが、私保育園がもう嫌で療育施設で働き始めたんですが、新卒並みの給料で💔これなら保育園でも我慢できたなぁと😂1年頑張って辞めたいと思ってます(笑)いや1年我慢できるかな?(笑)保育士もう離れたいです💔
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保育士の平均年収は他業種と比べて低く、生活の不安や将来への不安が理由で辞めたいと感じる人は多いです。給料面を改善するには、自治体の処遇改善加算を積極的に取り入れている園を選ぶ、または異業種転職や事務職など給与水準の高い職種に挑戦するのも有効です。

口コミから「療育保育士の仕事は好きだけど人間関係に疲れた」、「給料が安い」、「サービス残業が多い」など、療育の現場が厳しいのが伝わってきますね。
療育保育士を辞めたいと思った時の対策
辞めたい理由を書き出す
あなたにとって、療育保育士を辞めたいもっとも大きい要因は何でしょうか?もし1つに絞れないなら、辞めたい理由を紙に書き出してください。
書き出すことで、何をストレスに感じていたのか理解できるはずです。加えて、辞めたい理由にランキングをつけてみましょう。もっとも大きな要因が、あなたが辞めたい本当の理由です。
相談する
もし職場に信頼できる上司や同僚がいるなら相談してみることをおすすめします。なぜなら、同じような境遇にいるからこそ具体的なアドバイスをもらえる可能性があるからです。
たとえば、「苦手な同僚のことを相談したら、同僚と同じクラスにしないよう考慮してくれた」など、動いてくれる可能性もあります。ただし、ストレートにやめたいと伝えるのは、高確率で引き止められるので避けましょう。
より深い療育の勉強をする
辞めたい理由が療育の知識不足なら、勉強をすることで悩みを解消できる可能性があります。実際に、勉強したことで療育の仕事が楽しくなった方もいます。
勉強は楽しい。
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自分の知識が増えることも、自分の経験が理論で裏付けされたことを知った時も、自分の保育が実は間違っていたかもしれないと考えさせられる時も。
そして療育活動には高い職業倫理を持って臨みたい。
私は単なる保育士だけど、自分の未熟さと闘いながら誇りを持って仕事をしている。
自己研鑽に励むことで、仕事で評価をあげるだけでなく、仕事自体も楽しめるようになるかもしれません。
時間管理を見直す
仕事が多忙すぎて時間がなく、辞めたいと感じている人は、自分の時間をもてるように働き方を変えてみましょう。たとえば、事前に勤務表を確認し、定時であがれるように仕事をタスク管理し、取り組んでみるなど試してみるのです。
また、業務分担できないか上司に相談するのも1つの手段です。仕事の効率化・分担化することで、療育保育士を辞めずに済むかもしれません。
それでもダメなら転職を視野に入れる
ここまで紹介してきた方法では、解消できないこともあります。たとえば、「施設内でいじめを受けている」「上司が仕事をしない」など自分自身で解決できない内容です。
そんな職場なら、すぐやめたほうがいいでしょう。下記の転職サイトはおすすめですよ。
【療育保育士 辞めたい】まとめ
療育保育士は、障がいのある子どもの発達支援というやりがいの大きな仕事ですが、その分負担も大きく、精神的・肉体的に疲弊しやすい職種です。給料と業務量のバランスの悪さ、キャリアの限界、保護者からの過度なプレッシャー、予測できない子どもの動きによるリスクなど、辞めたい理由はさまざまです。
「子どもが好き」という気持ちを持ちながらも続けるか、それとも環境を変えるかは、まず自分が何に一番ストレスを感じているのかを明確にすることから始まります。
職場内での相談や、療育の知識を深める努力、時間管理の改善などで解消できる場合もあれば、環境自体を変える必要がある場合もあります。
無理を続けることで心身を壊してしまえば、回復にも時間がかかります。「辞めたい」と感じたら、早めに行動し、自分の価値観や働き方に合った職場やキャリアを見つけることが、長く保育業界で働くための第一歩です。
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