「今の会社で頑張っていれば、いつか正社員になれるのだろうか?」
契約社員から正社員になれるのかどうかは、契約更新のたびに頭をよぎる問題です。正社員登用制度がある事業所は76%ある一方で、過去1年に実際に登用した事業所は50%にとどまります。
努力の方向を間違えると、都合のいい「万年契約社員」のまま時間だけが過ぎていきます。私自身も紹介予定派遣から契約社員になり、社内選考に一度落ちてから3年かけて正社員になりました。
そこで本記事では、登用率の実態、正社員になるための3つのルート、選ばれる人の行動、そして今の会社に見切りをつける判断基準までを、公的データと私の体験からまとめます。読み終えるころには、「待つべきか、動くべきか」の答えがはっきりします。
※本記事にはプロモーション(広告)が含まれています。
※掲載している数字は2026年9月時点のものです。
※体験談は筆者個人のものであり、登用や採用を保証するものではありません。
※登用制度の内容は会社ごとに異なります。必ず自社の就業規則や募集要項をご確認ください。
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契約社員から正社員になった人の現実は?難易度と登用率
ここでは、契約社員から正社員を目指す人が直面する現実的な数字と、よくある誤解について解説します。
- 実際になれる確率は?「制度あり」の数字の罠
- 「5年ルール(無期転換)」=「正社員」ではない決定的違い
- 自社の登用実績を確認する3つの方法
実際になれる確率は?「制度あり」の数字の罠
労働経済動向調査(令和6年2月)の概況のデータによると、正社員登用制度がある事業所の割合は76%でした(令和6年2月調査)。この数字だけを見ると「4社に3社はチャンスがある」ように思えますが、現実はそう甘くありません。
ただし、これは「制度がある」と答えた事業所の割合です。同じ調査で、過去1年間に実際に登用の実績があった事業所は50%にとどまります。つまり、「制度はあるけれど、ここ数年誰も正社員になっていない」という形骸化した企業が一定数存在した状態といえます。
また、登用が進まない要因として、「契約社員自身が手を挙げない」ケースが約半数を占めるという調査結果もあります。「どうせ無理だろう」と諦めていたり、そもそも制度の仕組みを知らされていなかったりするケースが多いため、まずは自社の実態を正しく把握することが第一歩です。
「5年ルール(無期転換)」=「正社員」ではない決定的違い
よくある誤解に「同じ会社で5年働けば正社員になれる」というものがあります。これは労働契約法に基づく「無期転換ルール」のことですが、正しくは、同じ会社で通算5年を超えて契約が更新されたときに、本人が申し込むことで「契約期間の定めがなくなる(無期雇用になる)」だけであり、「正社員になれる」わけではありません。
法律上、無期転換後の給与や賞与などの労働条件を正社員と同じにする義務はないため、多くの企業では「無期契約社員」という新しい区分が作られます。仕事内容は変わらず、契約更新の不安はなくなりますが、給与や待遇は契約社員のまま据え置きとなるケースが大半です。
「クビにはならないが、給料も上がらない」という状態に固定化されるリスクを理解し、正社員を目指すのであれば、無期転換とは別に「正社員登用試験」を受ける必要があります。
自社の登用実績を確認する3つの方法
制度があるかどうかより先に、直近3年で実際に何人が登用されたのかを確認してください。実績がゼロに近い会社では、個人の頑張りでは結果が変わりにくいからです。
確認の方法は3つあります。就業規則や社内イントラで登用の要件を読むこと、上司や人事に直接聞くこと、社内で正社員になった人の在籍年数をたどることです。
- 就業規則・募集要項の「正社員登用」の項目を読む
- 上司や人事に「過去に登用された方はいますか」と聞く
- 社内で正社員になった人が、何年目で登用されたかをたどる
聞きにくいと感じるかもしれませんが、登用を希望していると伝えること自体が意思表示になります。私は1年目にこれを聞かずに過ごしてしまい、あとから後悔しました。
契約社員から正社員になったら何が変わる?待遇と責任の違い
正社員になることは大きな変化を伴います。金銭的なメリットだけでなく、それに伴う責任や負担についても理解しておきましょう。
- 【メリット】生涯賃金の増大と「社会的信用」を獲得できる
- 【デメリット】メンバーシップ型雇用になり労働時間が限定されなくなる
- それでも多くの人が「正社員になった」ことを選ぶ理由
- 契約社員と正社員の違いを一覧で比べる
【メリット】生涯賃金の増大と「社会的信用」を獲得できる
契約社員から正社員になるメリットは、金銭面での待遇改善です。特に大きいのが「賞与(ボーナス)」と「退職金」の有無です。
契約社員では寸志程度だったボーナスが、正社員では「基本給の◯か月分」支給されるようになり、年収が一気に数百万円アップすることも珍しくありません。
すみ私も契約社員の時のボーナスは10万円に届きませんでした。
東京都産業労働局の調査結果によると、東京都の契約社員の平均年収は、全業務内容の平均で346.6万円です。一方で、国税庁のデータによると、正社員の平均給与は545万円です。
上記から生涯賃金を計算してみると、数千万円から1億円近い差がつくと試算されています。
また、「社会的信用」も劇的に向上します。住宅ローンの審査やクレジットカードの作成において、「正社員」の方が通りやすくなります。
そして何より、「次の更新はあるのか」という不安から解放されます。私が正社員になっていちばん変わったのは、ここでした。
【デメリット】メンバーシップ型雇用になり労働時間が限定されなくなる
一方で、正社員になることには負担も伴います。日本の正社員は「メンバーシップ型雇用」と呼ばれ、職務内容や勤務地、労働時間が限定されていないことが一般的です。
つまり、会社都合の転勤や異動命令があれば拒否しにくくなりますし、業務が終わらなければ残業してでも完遂する責任が求められます。契約社員時代は「契約書に書かれた範囲」で働けば良かったのが、正社員になると「会社の利益のために何でもやる」という姿勢が問われるようになります。
トラブルが発生した際の結果責任を問われるプレッシャーなど、給与アップの裏にはこうした精神的な負担増があることも理解しておくことが必要です。
それでも多くの人が「正社員になった」ことを選ぶ理由
メリットとデメリットを比較しても、やはり多くの人が正社員を目指します。それは、自由と責任のトレードオフを受け入れてでも、長期的なキャリアと生活の基盤を安定させたいと願うからです。
経済的な安定は、結婚やマイホーム購入、趣味の充実など、人生の選択肢を大きく広げる土台となります。
「いつ契約が切れるかわからない」という不安定な状態から脱し、自分の人生を自分でコントロールできる安心感こそが、正社員になる最大の価値と言えるかもしれません。
契約社員と正社員の違いを一覧で比べる
ここまでのメリットとデメリットを、項目ごとに並べて整理します。会社によって違いはありますが、待遇の差が出やすいのは賞与・退職金・昇給の3つです。
| 項目 | 契約社員 | 正社員 |
|---|---|---|
| 賞与 | 寸志、または支給なしのことがある | 基本給の◯か月分として支給されることが多い |
| 退職金 | 対象外のことが多い | 制度がある会社が多い |
| 昇給 | 契約更新時のみ、上がらないこともある | 定期昇給の対象になる |
| 契約期間 | 期間の定めあり(更新のたびに判断される) | 期間の定めなし |
| 転勤・異動 | 契約書の範囲に限定されることが多い | 会社の判断で命じられる |
| 社会的信用 | 住宅ローンなどの審査で不利になりやすい | 審査が通りやすい |
逆に言えば、転勤や異動の範囲は契約社員のほうが守られています。どちらが上ということではなく、何を手放して何を得るのかを自分で選ぶ話です。
契約社員から正社員になるための3つのルート
正社員になるための道は一つではありません。現在の状況に合わせて、可能性の高いルートを選びましょう。
- ルート① 現職の「正社員登用制度」を活用する(内部昇格)
- ルート② 「紹介予定派遣」から正社員を目指す
- ルート③ 「転職活動」で最初から正社員を狙う(外部転出)
- 3つのルートの選び方|2つの質問で決める
ルート① 現職の「正社員登用制度」を活用する(内部昇格)
一般的なのが、現在働いている会社で実績を積み、内部試験を受けて正社員になる方法です。業務内容や人間関係をすでに把握しているため、入社後のミスマッチが少ないのが利点です。
ただし、このルートを攻略するには、筆記試験や面接対策以上に「上司への根回し」が重要になります。多くの場合、登用試験を受けるには上司の推薦が必要だからです。
募集要項が出るのを待つのではなく、日頃から「正社員になりたい」という意思を伝え、推薦してもらえるような関係性を築いておくことが必要です。
ルート② 「紹介予定派遣」から正社員を目指す
「紹介予定派遣」とは、最長6か月間派遣社員として働き、派遣先と本人の双方が合意すれば直接雇用に切り替わる仕組みです。実際に働いてみて、職場の雰囲気や仕事内容を見極めてから入社できるため、「入社してみたらブラック企業だった」という失敗を防げます。
注意点として、ゴールはあくまで「直接雇用」であり、必ずしも「正社員」とは限りません。「契約社員として直接雇用」というケースもあるため、紹介を受ける段階で、登用後の雇用形態や条件を書面でしっかり確認することが重要です。
【あわせて読みたい】紹介予定派遣とは?普通の派遣との違いを図解でわかりやすく解説


私が正社員になったのは、このルートです。マンパワーグループの紹介予定派遣から契約社員になり、そこから3年かけて正社員になりました。


ルート③ 「転職活動」で最初から正社員を狙う(外部転出)
今の会社での正社員になった実績が乏しい、あるいは時間がかかりすぎると感じる場合は、思い切って転職するのも選択肢の一つです。20〜30代であれば、ポテンシャル採用で正社員採用されるチャンスも十分にあります。
職務経歴書では、「契約社員だから責任ある仕事を任されなかった」と言い訳するのではなく、「契約社員という立場ながら、主体的に業務改善を提案し、実行した」というエピソードを盛り込みましょう。社内では「契約さん」という扱いでも、他社から見れば「実務経験豊富な即戦力」として高く評価されることはよくあります。



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3つのルートの選び方|2つの質問で決める
3つのルートのうち、どれを選ぶかは2つの質問で決められます。迷っている時間がいちばんもったいないので、ここで決めてしまいましょう。
- 質問1:今の会社に、直近3年の登用実績があるか
- 質問2:正社員として応募できる実務経験が、すでにあるか
質問1がイエスなら、まずはルート①(現職の登用制度)です。すでに仕事ぶりを見てもらえている状態は、それだけで大きな強みになります。
質問1がノーで質問2がイエスなら、ルート③(転職)が早道です。どちらもノーなら、働きながら見極められるルート②(紹介予定派遣)が現実的で、私が通ったのもこのルートでした。
契約社員から正社員に「なれる人」と「なれない人」の行動分析
正社員に選ばれる人とそうでない人には、日頃の行動やマインドに明確な違いがあります。
- なれる人の特徴:当事者意識と「信頼残高」を積み上げている
- なれない人の特徴:権利主張ばかりしてしまう
- 評価されるのは「契約の外側」にある仕事
なれる人の特徴:当事者意識と「信頼残高」を積み上げている
正社員になれる人は、雇用形態に関わらず仕事に対して「当事者意識」を持っています。たとえば、自分の担当業務が終わったら「何か手伝えることはありますか?」と周囲に声をかけたり、気づいた問題点の改善案を出したりします。



私の場合、ここでの 「様子見」をしてしまう癖を捨て、勇気を出して「何かお手伝いできることはありますか?」と声をかけたことが、信頼を得る大きな転機になりました。
最初は「派遣の私がどこまで踏み込んでいいのか」と迷っていましたが、小さな「私がやります」というボールを自分から投げ続けることで、周囲との関係が変わり、正社員への道が開けていったのです。
こうした行動の積み重ねが、上司や同僚からの「信頼残高」を増やします。「あの人は契約社員にしておくには惜しい」「ぜひ正社員として長く働いてほしい」という空気を自ら作り出せる人こそが、正社員登用の切符を手にします。
【あわせて読みたい】「私がやります」が言えなかった、あの頃の私へ。
なれない人の特徴:権利主張ばかりしてしまう
反対に、なかなか正社員になれない人は「契約書に書いていないのでやりません」「時給に見合いません」といった線を引いてしまいがちです。労働契約としては正しい主張ですが、メンバーシップ型雇用の正社員としては「融通が利かない」「マネジメントコストが高い」と判断されてしまいます。
また、「会社が教育してくれない」「マニュアルがない」と環境のせいにする他責思考もよくありません。正社員に求められるのは、不完全な環境でも自ら考えて動ける「自律型人材」であることを覚えておきましょう。



私の場合、かつては「派遣だから責任ある仕事はしなくていい(それが私の権利だ)」という考えをもっていました。それは自分を守りたかったからです。
しかし、「私には責任は取れません」と自分で線を引くことは、一見自分を守っているようで、実は「信頼される喜び」や「成長の機会」を自ら捨てていたのだと、後になって気づきました。
責任がない仕事ばかりこなしていた時の悩みのエピソードは以下の記事で詳しく紹介しています。


評価されるのは「契約の外側」にある仕事
なれる人となれない人の差は、能力よりも契約書に書かれていない仕事をどう扱うかに表れます。契約の範囲だけをこなす人は、代わりのきく人として扱われてしまうからです。
私の場合、転機になったのは「何かお手伝いできることはありますか」と自分から声をかけたことでした。最初は「派遣の私がどこまで踏み込んでいいのか」と迷っていました。
ただし、何でも引き受ける必要はありません。抱えきれない量を引き受けて雑になるほうが、信頼を落とします。
目安は、上司が求めている線の少し外側までです。今日から、自分の担当が終わったときに一言だけ声をかけるところから始めてみてください。
【体験談】私が契約社員から正社員になるまでの3年間
ここからは、公的なデータではなく私自身の話です。私は紹介予定派遣から契約社員になり、社内選考に一度落ちてから正社員になりました。
同じ立場の人がいちばん知りたいのは、何年かかるのか、落ちたらどうなるのか、何が評価されたのか、という3点だと思います。ここでは、その3つを時系列でお話しします。
- 1年目:総支給30万円、ボーナスは寸志だった
- 2年目:社内選考に落ちた
- 3年目:責任の増えた仕事を、そのまま面接で話した
1年目:総支給30万円、ボーナスは寸志だった
紹介予定派遣から直接雇用になったとき、提示された雇用形態は正社員ではなく契約社員でした。給料は総支給で30万円ほどありましたが、これは残業30時間込みの金額です。
いちばん差を感じたのはボーナスで、私の賞与は寸志の数万円でした。飲み会で冬のボーナスの話が始まると、グラスの水滴を指でなぞって話が過ぎるのを待っていました。
「すみさんは契約だから、ここまででいいよ」と言われたこともあります。そこに線を引かれたような気がして、悔しかったのを今でも覚えています。
2年目:社内選考に落ちた
契約社員の2年目に、初めて社内選考を受けました。手ごたえはあったつもりでしたが、結果は不合格です。
落ちたことは隠さず、周りの人にもそのまま話しました。社内選考に落ちても、その会社での評価が終わるわけではありません。
つらかったのは、不合格そのものより「理由がわからない」ことでした。もう1年この席に座り続けるのかと思った夜のことは、今でも覚えています。
3年目:責任の増えた仕事を、そのまま面接で話した
3年目になると、2年目より責任のある仕事が増えていました。面接では、その仕事で何をしてきたかをそのまま話しました。
選考の内容は、そのときも面接だけでした。つまり見られていたのは面接の受け答えではなく、それまでの3年間の働き方だったのだと思います。
忘れられないのは、周りの人たちが動いてくれたことです。グループ長だけでなく先輩たちまで、仕事の合間に面談の練習に付き合ってくれました。



2年目に落ちた1年は、無駄ではありませんでした。
正社員になるために社内で努力できた時間は、今の私にとって価値のある時間です。


正社員登用試験を突破するための準備とアピール
試験に合格するためには、単なるスキルアップだけでなく、根回しが必要です。ここでは正社員登用試験を突破するための準備とアピールを紹介します。
- 上司を自分の育成担当として巻き込む
- 志望動機は「安定したい」から「貢献したい」に変える
- アピール文に書く3つの材料
- 面接で聞かれる3つの質問と、答え方
上司を自分の育成担当として巻き込む
正社員登用試験の合否は、試験当日以前に「上司の推薦」があるかどうかで9割方決まっています。試験直前になって慌てて勉強しても、上司が「この部下を正社員にしたい」と思っていなければ合格は難しいでしょう。
重要なのは、早い段階から上司と信頼を獲得することです。「今の私に足りない能力は何ですか?」「今後半年で〇〇を達成したら、推薦していただけますか?」と具体的な条件を聞き出しましょう。これにより、上司を自分の育成担当として巻き込み、登用への道筋を具体化できます。
志望動機は「安定したい」から「貢献したい」に変える
面接や志望動機書でやりがちなミスが、「生活を安定させたい」「ボーナスが欲しい」といった自分のメリットばかりを主張することです。会社は慈善事業ではないため、投資に見合うリターンが期待できない人物を採用しません。
伝えるべきは、「契約社員として培った実務経験を活かし、今後はリーダーとしてチームの目標達成に貢献したい」という、責任を引き受ける覚悟です。「安定」はあくまで結果としてついてくるものであり、志望動機の中心に据えてはいけません。
アピール文に書く3つの材料
登用試験でアピール文や自己申告書の提出を求められたら、書く材料は3つに絞ります。会社が知りたいのは人柄ではなく、あなたに投資する理由だからです。
- 数字で示せる改善(処理件数、削減できた時間、ミスの減少など)
- 継続して任されている業務(引き継ぎを任された、後輩に教えた)
- 自分の担当外で助けた事実(繁忙期の応援、他部署との調整)
大げさに書く必要はありません。「毎月◯件を担当し、手順書を作って処理時間を◯分短縮した」のように、事実を並べるだけで十分伝わります。
書き上げたら、必ず誰かに読んでもらってください。私のときは、先輩がアピール文を赤ペンで添削してくれました。
面接で聞かれる3つの質問と、答え方
登用面接で聞かれる内容は、会社が違ってもおおむね似ています。その場の受け答えより、答えの中身に実績が入っているかが見られます。
- なぜ正社員になりたいのか(志望動機)
- これまでの業務で工夫したこと
- 正社員になったら、どんな役割を担いたいか
1つ目は「安定したいから」で止めないことです。2つ目と3つ目は必ずつなげて、「この業務でこう工夫してきたので、今後はこの範囲まで引き受けたい」という形にします。
私が3年目に話したのも、2年目より責任の増えた仕事の中身でした。特別なことを言う必要はなく、やってきたことをそのまま伝えれば大丈夫です。
今の会社で目指す?それとも転職?見切りをつける判断基準
努力する場所を間違えないために、今の会社に残るべきかどうかの見極め方を解説します。
- 撤退すべき「レッドフラグ(危険信号)」を見逃すな
- ライフプランに合わせて「キャリアの軸」を見直そう
- 自分にとっての正解がわからない時はプロに相談する
- 今の会社に残ると決めたら、次の1年でやること
撤退すべき「レッドフラグ(危険信号)」を見逃すな
努力は尊いですが、報われない場所で努力し続けるのは時間を浪費するだけです。もし今の会社に以下の兆候があれば、そこでの正社員登用は諦めて転職を検討すべきです。
- 過去3年間で登用実績がゼロに近い
- 評価基準が不明確で、社長や上司の「お気に入り」しか登用されない
- 10年以上契約社員のまま、正社員以上の仕事をしている先輩が多数いる
これらは構造的な問題であり、個人の努力で変えることは困難です。「いつか認めてもらえるはず」という期待は後悔につながりかねません。冷静に現状を分析し、損切りする決断も必要です。
ライフプランに合わせて「キャリアの軸」を見直そう
そもそも、あなたはなぜ正社員になりたいのでしょうか?
- 「お金のため」
- 「世間体のため」
- 「スキルアップのため」
理由はさまざまですが、共通しているのは「いつ切られるかわからない」という不安です。
もし「正社員」という肩書き自体がゴールになってしまうと、いざ入社した後に「思っていたのと違う」「責任が重すぎて辛い」と後悔することになりかねません。
正社員はあくまでスタートラインです。その先でどのような人生を送りたいか、どのようなキャリアを築きたいかなど、目的を明確にしておくことが、迷いのない選択につながります。
自分にとっての正解がわからない時はプロに相談する
- 今の会社で粘るべきか
- 転職すべきか
- 自分の市場価値はどれくらいなのか
一人で考えても答えが出ない時は、第三者のプロに相談するのも有効な手段です。
転職エージェントで客観的な市場価値を確認したり、ポジウィルキャリアのようなキャリアコーチングサービスを利用して、「自分はどう生きたいのか」という価値観を整理したりすることで、視界が開けることがあります。
プロの視点を入れることで、今の会社に残るにしても転職するにしても、自信を持って次のアクションを起こせるようになるはずです。
今の会社に残ると決めたら、次の1年でやること
残ると決めたなら、次の1年を「なんとなく」で過ごさないことが大事です。登用は年度の区切りで動くことが多いので、逆算して準備します。
- 上司に「何ができれば推薦してもらえますか」と条件を聞く
- その条件に沿った実績を、数字で残しておく
- 年度替わりの3か月前までに、登用を希望していると伝える
この3つをやっておくと、試験の直前に慌てて対策することがなくなります。逆に条件を聞いても答えが返ってこない会社なら、それ自体が判断材料になります。



私がやったのは、目の前の仕事をこなすことと、自分に限界を作らないことだけでした。
それを3年続けたら、結果がついてきました。
契約社員から正社員になることに関するよくある質問
最後に、契約社員から正社員を目指す人からよく出る質問をまとめました。自社の制度を確認するときの参考にしてください。
- 契約社員から正社員になるまで、何年くらいかかりますか?
-
会社によりますが、登用の対象になるまでに1〜3年の勤務を求める会社が多く見られます。私の場合は契約社員になってから3年かかり、その途中で一度社内選考に落ちています。就業規則や募集要項に「勤続◯年以上」といった条件が書かれていることがあるので、まずはそこを確認してください。条件が明記されていない場合は、上司に「登用の対象になるのは何年目からですか」と直接聞くのがいちばん早いです。
- 正社員登用試験では、何が見られますか?
-
筆記試験や面接の形式は会社ごとに違い、私の受けた選考は面接だけでした。面接だけということは、当日の受け答えより、それまでの働き方が評価されているということです。そのため、試験前の対策よりも、日々の仕事で「この人を正社員にしたい」と思われる実績を積むほうが重要になります。直近1年で自分が改善した業務を3つ書き出しておくと、面接でそのまま話せます。
- 無期転換と正社員登用は、どちらを選ぶべきですか?
-
目的によって答えが変わります。無期転換は契約期間の定めがなくなるだけで、給与や賞与が正社員と同じになるわけではありません。「雇い止めの不安だけを消したい」なら無期転換で足りますが、「ボーナスや退職金も含めて待遇を変えたい」なら正社員登用を目指す必要があります。両方の制度がある会社なら、無期転換をしてから登用を目指すこともできるので、上司か人事に確認してください。
- 自社の登用実績は、どうやって調べればいいですか?
-
募集要項やイントラネットに実績が載っていない場合は、上司や先輩に「過去に登用された方はいますか」と聞くのが確実です。聞きにくければ、社内で正社員になった人の在籍年数をたどるだけでも傾向がつかめます。私は1年目にこれを聞かずに過ごしてしまい、あとから「聞いておけばよかった」と思いました。数字がわかるだけで、その年の過ごし方が変わります。
- 一度登用試験に落ちたら、もう正社員にはなれませんか?
-
そんなことはありません。私は2年目に落ちて、3年目に合格しています。1回目で受かった人と2回目で受かった私とで、今の待遇に違いはありません。落ちた直後は理由を聞きにくいかもしれませんが、上司に「次に向けて何を伸ばせばいいですか」と聞いておくと、翌年の動き方が具体的になります。
まとめ
この記事では、契約社員から正社員を目指すための現実的なルートと、選ばれるための行動について解説してきました。正社員登用制度がある事業所は76%ありますが、過去1年に実際に登用した事業所は50%です。制度があることと、登用されることは別の話です。
まず押さえておきたいのは、無期転換と正社員登用はまったく別の制度だということです。無期転換は契約期間の定めがなくなるだけで、給与や賞与が正社員と同じになるわけではありません。
ルートは3つあります。現職の登用制度を使う、紹介予定派遣から直接雇用を目指す、最初から正社員として転職する。私が通ったのは2つ目のルートで、紹介予定派遣から契約社員になり、そこから3年かけて正社員になりました。
選ばれる人に共通しているのは、雇用形態に関係なく当事者意識を持っていることです。「契約だからここまで」と自分で線を引かないことが、いちばんの近道でした。
一方で、過去3年の登用実績がほとんどない、評価基準が不明確、長く契約社員のまま働いている先輩が多い、という会社なら話は別です。それは個人の努力では変えられない構造の問題なので、転職も選択肢に入れてください。
今日できることを、ひとつだけ挙げるなら。社内で過去に何人が登用されたのかを、誰かひとりに聞いてみてください。私はこれを聞かずに1年を過ごしてしまいました。数字がわかるだけで、次の1年の過ごし方が変わります。
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参考にした資料
- 厚生労働省「労働経済動向調査」(調査結果の一覧)
- 厚生労働省「有期契約労働者の無期転換ポータルサイト」(muki.mhlw.go.jp)
- 国税庁「民間給与実態統計調査」(結果の一覧)
- 東京都産業労働局「中小企業の賃金・退職金事情」(調査ページ)

