- 紹介予定派遣で正社員を目指したいけれど、書類選考の通過率ってどれくらいなんだろう?
- 普通の転職より厳しいって本当?
このような不安から、なかなか一歩を踏み出せずにいませんか。
結論からいうと、紹介予定派遣の書類選考は通過率が約30%と厳しいです。しかし、正しい対策を知り、準備をすれば、合格の可能性を大きく高められます。
この記事では、書類選考のリアルな通過率の目安から、選考が厳しい理由と、明日から実践できる合格率アップのための具体的な7つのコツを解説します。
記事の後半では、書類選考で落ちやすい人の特徴や、通過後の面接対策まで紹介しているため、選考全体の流れをしっかりと掴めます。
読み終える頃には、書類選考に対する漠然とした不安が具体的な対策へと変わり、自信を持って理想のキャリアへの第一歩を踏み出せるようになります。
関連記事:紹介予定派遣はやめたほうがいい?紹介予定派遣で失敗した私の体験談!

紹介予定派遣の書類選考通過率
書類選考の通過率について、公的機関が発表する統計データはありません。しかし、一般的な転職市場データや派遣業界情報から、おおよその目安はわかります。
具体的には以下のとおりです。
- 書類選考の通過率は約30%が目安
- 派遣会社の「社内選考」で3人に2人が落選
- 面接まで進める確率は15~40%程度
- 最終的に直接雇用される確率は約50%
1つずつ解説します。
書類選考の通過率は約30%が目安
一般的な転職活動における書類選考の通過率は約30%といわれています。紹介予定派遣も、これが一つの目安です。
ただし、紹介予定派遣は「未経験から正社員になれるチャンス」があるため、通常の転職よりも応募者が集まりやすい傾向です。特に、人気企業や好条件の求人では応募が殺到し、通過率は30%よりさらに低くなることも珍しくありません。
まずは「応募者10人のうち、面接に進めるのは3人程度」であり、簡単に通過できないことを認識しましょう。
派遣会社の「社内選考」で3人に2人が落選
実は、派遣先の企業に応募する前に、もう一つのハードルが存在します。それが、登録した派遣会社の中でおこなわれる「社内選考」です。
派遣会社は、派遣先企業から求められているスキルや経験、人柄などを詳しくヒアリングしています。社内選考では、その採用要件とあなたの経歴や希望が合っているかを事前に判断し、ミスマッチが起こらないように調整します。
派遣社員100名を対象としたアンケート調査では、全体の39%の人が「社内選考に落ちたことがある」と回答しています。
出典:派遣会社の社内選考で3人に1人は落ちる?社内選考を通過するコツと選考の基準|Biz Hits Work
企業に応募する以前に、まずは派遣会社に「この人なら自信を持って推薦できる」と評価されることが重要です。
面接まで進める確率は15~40%程度
「派遣会社の社内選考」と「企業による書類選考」の2つのハードルを考えると、あなたが応募してから面接まで到達できる確率は、単純計算15〜40%程度になる可能性があります。
この確率は、社内選考の通過率を30〜50%、企業選考の通過率を50〜80%と仮定して掛け合わせた数字です。もちろん、仮定にもとづく推定値であり、求人の競争率によって確率は大きく変動します。
いずれにせよ応募書類の段階で多くの応募者が選考から外れる現実を理解しておきましょう。
最終的に直接雇用される確率は約55%
厚生労働省の「令和5年度 労働者派遣事業報告書の集計結果(速報)」によると、紹介予定派遣から正社員や契約社員などとして直接雇用に至った割合は55.8%となっています。
つまり、紹介予定派遣を利用した人のおよそ2人に1人が派遣先企業で直接雇用へ切り替えています。
ただし、上記データには、企業側から「今回はご縁がなかった」と見送られるケースだけでなく、働く側が「実際に働いてみたら、自分には合わないと感じた」と判断して辞退するケースも含まれています。
書類選考から最終的なゴールまでには、このように複数の段階があり、一つ一つの段階で対策を立てることが大切です。
紹介予定派遣の選考が通常の派遣より厳しい3つの理由
紹介予定派遣の選考が通常派遣より厳しい理由を3つ解説します。
- 正社員採用とほぼ同じ選考基準だから
- スキルだけでなく「長く働けるか」という人柄も見られるから
- 人気の求人には応募が殺到するから
正社員採用とほぼ同じ選考基準だから
企業にとって紹介予定派遣は将来の仲間探しです。そのため、採用基準は正社員の中途採用と同レベルで設定されています。
派遣として働く期間は、あくまでお互いを見極めるための「お試し期間」です。応募書類や面接では、これまでのスキルや経験、会社の考え方への共感度、将来どのように成長していきたいかなど厳しく評価されます。
スキルだけでなく「長く働けるか」という人柄も見られるから
紹介予定派遣では、仕事のスキルだけでなく、人柄も重視されます。特に、既存の社員とうまくやっていけるか、会社の雰囲気に合っているかといった点は、採用担当者が注意深く見ています。
なぜなら、採用した人の早期離職のリスクを避け、組織の一員として円滑な人間関係を築けるかを慎重に見極めるためです。そのため面接では、コミュニケーションの取り方や協調性を確認するような質問が増える傾向があります。
人気の求人には応募が殺到するから
「未経験から正社員を目指せる」「誰もが知っている大手企業で働ける」といった好条件の求人には、多くの人が応募します。その結果、必然的に選考の倍率が高くなります。
魅力的な求人は、募集を開始してから数日で締め切られてしまうことも珍しくありません。多くのライバルの中から選ばれるためには、他の人よりも魅力的で、質の高い応募書類を準備する必要があります。
紹介予定派遣の書類選考通過率を上げる7つのコツ
紹介予定派遣の書類選考は通過率が低いからこそ、一つ一つの丁寧な対策が結果を大きく左右します。ここでは、厳しい選考を突破し、面接のチャンスを掴むための具体的な7つのコツを解説します。
- 求人要件を読み解きアピールポイントを絞る
- 職務経歴書で実績を「数値化」して具体的に示す
- 志望動機で「なぜこの会社か」を明確に伝える
- ブランクや短期離職の理由はポジティブに説明する
- 誤字脱字はゼロにできるよう書類の最終チェックをする
- 気になる求人があればすぐに応募する
- 派遣会社のサポートを最大限に活用する【登録は複数社がおすすめ】
① 求人要件を読み解きアピールポイントを絞る
まず、応募したい求人の募集要項をじっくりと読み込み、「必須条件」と「歓迎される条件」を正確に把握しましょう。採用担当者は、応募者がこの要件を満たしているかを最初に確認します。
あなたの経歴の中から、必須条件に合致する点を漏れなく書き出しましょう。さらに、歓迎される条件に合う経験があれば、具体的なエピソードを交えてアピールすることで、他の応募者との差をつけることができます。
たとえば、事務職の求人で「必須条件:基本的なPCスキル」「歓迎条件:ExcelやWordを使った資料作成の経験」と記載されている場合、実務経験が少なくても次のようにまとめましょう。
「これまでアルバイトや学校での事務補助を通じ、WordやExcelを使った資料作成・データ入力を行ってきました。
業務でより正確かつ効率的に作業できるようにと考え、MOS(Microsoft Office Specialist)Excelの資格を取得。
関数の活用やレイアウト調整など、基本操作を正確におこなえるスキルを身につけています。
現場で求められる資料作成・データ管理にもすぐ対応できるよう準備を整えており、派遣期間中に実務を通じてスキルをさらに高め、長期的に貢献したいです。」
② 職務経歴書で実績を「数値化」して具体的に示す
職務経歴書では、これまでの仕事の成果をできる限り客観的な数字で示しましょう。例えば、「業務効率化に貢献しました」と書くだけでなく、「新しいツールを導入し、チームの月間作業時間を10時間削減しました」のように記述します。
数字を使うことで、あなたの貢献度が具体的に伝わり、採用担当者も「この人が入社したら、こんな風に活躍してくれそうだ」とイメージしやすくなります。これにより、職務経歴書の説得力が飛躍的に高まります。
③ 志望動機で「なぜこの会社か」を明確に伝える
志望動機では、「他の会社ではなく、なぜこの会社で働きたいのか」を具体的に伝えてください。ここをどう伝えるかで採用確率が大きく変化します。
良いアピールをするためには、応募する企業のホームページを読み込んだり、プレスリリースや製品情報を調べたりする企業研究が欠かせません。
研究でわかった企業の特徴と、あなた自身のキャリアプランや価値観を結びつけて、「貴社の〇〇という点に共感し、私の△△という経験を活かして貢献したい」というように、あなただけの志望動機を作成しましょう。
④ ブランクや短期離職の理由はポジティブに説明する
職務経歴に空白期間があったり、転職回数が多かったりすると、不安に感じるかもしれません。しかし、そうした点を正直に伝え、前向きな姿勢で説明することが大切です。
無理に隠すのではなく、たとえば「〇〇の資格取得に向けて学習に専念していました」というように、その期間に何をしていたのか、その経験から何を学び、次にどう活かそうとしているのかを伝えましょう。誠実な姿勢は、採用担当者に良い印象を与えます。
⑤ 誤字脱字はゼロにできるよう書類の最終チェックをする
応募書類の誤字脱字や表記の間違いは、「仕事が雑な人」「注意力が低い人」というマイナスの印象を与えかねません。たった一つのミスが、合否をわけてしまうこともあります。
書類を書き終えたら、必ず提出前に何度も見直しましょう。声に出して読んでみたり、一度時間を置いてから新鮮な目で見直したり、可能であれば家族や友人にチェックしてもらうのも効果的です。完璧な状態で提出することを心がけてください。
⑥ 気になる求人があればすぐに応募する
人気の求人は、募集を開始してすぐに締め切られてしまうことがよくあります。応募書類の準備がある程度できたら、ためらわずに迅速にエントリーしましょう。
早く応募することで、選考も早く進み、採用担当者にあなたの仕事への熱意も伝わりやすくなります。チャンスを逃さないためにも、日頃から履歴書や職務経歴書の基本情報を更新しておくことをおすすめします。
⑦ 派遣会社のサポートを最大限に活用する【登録は複数社がおすすめ】
派遣会社の担当者は、どうすれば選考に通りやすくなるかというノウハウをもつプロです。書類添削や面接の練習など、積極的に依頼しましょう。一人で悩むよりも、的確なアドバイスをもらえます。
特にテンプスタッフのような大手の派遣会社は、長年の実績から企業ごとの特徴を熟知しており、手厚いフォロー体制が整っています。
また、複数の派遣会社に登録すれば、より多くの求人情報を得られたり、様々な角度からのアドバイスを受けられたりする機会が広がります。
関連記事:紹介予定派遣につよいおすすめ派遣会社5社【正社員になりたい人必見】

書類選考で落ちやすい人の3つの特徴とNG例
選考を通過するコツを実践すると同時に、不採用に繋がってしまう典型的なミスを避けることも重要です。以下の3つの特徴に当てはまっていないか、自分の応募書類を客観的に見直してみましょう。
- 企業研究不足で志望動機があいまい
- 職務経歴書のアピールが弱い・具体性に欠ける
- 応募書類に誤字脱字など不備がある
企業研究不足で志望動機があいまい
「貴社の安定性に魅力を感じました」「自分のスキルを活かせると思いました」といった、どの企業にも当てはまるような具体性のない志望動機は、採用担当者の心に響きません。
なぜ同業他社ではなく「この会社」でなければならないのか、その理由を自分の言葉で説明できるように、企業の事業内容や文化を深くリサーチすることが大切です。
職務経歴書のアピールが弱い・具体性に欠ける
職務経歴書が、これまで担当した業務内容の単なる一覧表になってしまっていませんか。「営業として顧客管理を担当」と書かれているだけでは、あなたがどれだけ貢献したのか全く伝わりません。
コツ②で解説した「数値化」を徹底し、「顧客管理システムを改善し、問い合わせ対応時間を20%短縮した」というように、具体的な成果を明記することでアピール力を格段に高められます。
応募書類に誤字脱字など不備がある
会社名を間違える、「株式会社」を二重に書いてしまうなど、基本的なミスは絶対に避けなければなりません。こうした不備は「注意力が低い」「この会社への志望度が低い」と判断されてしまう原因です。
コツ⑤で解説したとおり、提出前には自分以外の第三者にも確認してもらうなど、複数回、異なる方法でチェックする習慣をつけ、完璧な状態で提出しましょう。
書類選考の次へ!選考全体の流れと面接対策
書類選考を通過した後も、面接、派遣期間と続きます。登録から直接雇用までの全体の流れを把握し、計画的に準備を進めましょう。
- 登録から直接雇用までの7ステップ
- 書類選考通過後の面接で落ちる原因と対策
- 面接でよく聞かれる質問と回答のポイント
登録から直接雇用までの7ステップ
紹介予定派遣の一般的な流れは、以下の7つの段階にわけられます。
- 派遣会社に登録:まずは派遣会社に登録し、カウンセリングを受けます。
- 求人紹介・エントリー:あなたの希望に合う仕事が紹介されます。テンプスタッフなら「ジョブチェキ」で自分で探すことも可能です。
- 派遣会社による社内選考:派遣会社が、企業に推薦できるかを判断します。
- 企業へ応募・書類選考:派遣会社を通じて企業に応募し、書類選考を受けます。
- 企業との面接(顔合わせ):書類選考を通過すると、企業との面接が行われます。
- 派遣スタッフとして就業開始:合格後、最長6ヶ月間、派遣スタッフとして働きます。
- 双方合意のもと直接雇用へ:あなたと企業、双方の合意があれば、正社員や契約社員として直接雇用が成立します。
書類選考通過後の面接で落ちる原因と対策
面接で不採用となる主な原因には、以下の点が挙げられます。
- 書類に書いた内容と面接での発言が違う
- 志望動機を深く質問されたときに答えられない
- 企業への質問が何もない
対策は、提出した応募書類を見直し、書かれている内容についてどのような質問がきても答えられるように準備することです。また、企業の最新情報を再度リサーチし、仕事への熱意が伝わるような質問をいくつか用意しておきましょう。
関連記事:紹介予定派遣の面接に落ちる6つの原因とは?受かるための5つの対策まで解説

面接でよく聞かれる質問と回答のポイント
面接では、以下の内容がよく聞かれます。
- 「自己PR」
- 「これまでの職務経歴」
- 「志望動機」
- 「前の会社の退職理由」
- 「今後のキャリアプラン」
- 「何か質問はありますか(逆質問)」
回答するときのポイントは、結論から簡潔に話すことです。そして、企業の求める人物像と自分の強みを結びつけて回答しましょう。退職理由など答えにくい質問にも、不満をいうのではなく、「〇〇を学び、次に活かしたい」というように前向きな姿勢で答えることが大切です。
関連記事:私の紹介予定派遣の面接体験談|どんな感じだった?リアルな実態とは

紹介予定派遣で正社員になれないケース
紹介予定派遣は、必ずしも直接雇用が保証される制度ではありません。お互いのミスマッチが起こる主なケースを理解しておくことで、冷静に判断ができるようになります。
- 企業が求めるスキルや人物像とミスマッチだった
- 求職者自身が「合わない」と感じて辞退する
- 企業の経営状況の変化した
企業が求めるスキルや人物像とミスマッチだった
派遣期間中の働きぶりを見て、企業が期待していたスキルレベルに達していなかったり、会社の雰囲気に合わないと判断されたりした場合、直接雇用は見送られることがあります。
求職者自身が「合わない」と感じて辞退する
逆に、実際に働いてみた結果、「仕事内容が想像と違った」「職場の雰囲気が自分には合わない」といった理由で、あなた自身が直接雇用を辞退するケースもあります。
これは、入社してから後悔するミスマッチを防げる紹介予定派遣のメリットともいえます。
企業の経営状況の変化した
あなたの働きぶりとは関係なく、派遣期間中に会社の業績が悪化するなど、企業の都合で採用計画そのものが見直されることもあります。
あなたに責任のない、仕方のないケースです。
関連記事:「紹介予定派遣で正社員登用」は嘘?厳しいと言われる実態とは

紹介予定派遣の書類選考に関するよくある質問
最後に、多くの応募者が抱える共通の疑問について、Q&A形式でお答えします。
- 書類選考の結果連絡は何日くらいできますか?
- 40代・未経験でも書類選考は通過できますか?
- 不採用になった理由を教えてもらうことはできますか?
書類選考の結果連絡は何日くらいできますか?
一般的には3日から1週間程度が目安です。ただし、応募者が多い人気企業などでは、選考に時間がかかり、それ以上待つ場合もあります。
もし1週間以上経っても連絡がない場合は、不安な気持ちのまま待つのではなく、派遣会社の担当者に状況を確認してみるとよいでしょう。
40代・未経験でも書類選考は通過できますか?
年齢的なハンディがゼロとはいえませんが、通過の可能性は十分にあります。これまでの社会人経験で培ったマネジメントの経験やコミュニケーション能力、問題解決能力といったスキルは強みになります。
また、未経験の職種であっても、仕事への高い熱意や学習意欲を職務経歴書で具体的にアピールすることが重要です。
関連記事:40代派遣が悲惨と言われる理由とは?後悔しないための選択肢も解説

不採用になった理由を教えてもらうことはできますか?
企業が不採用の具体的な理由を、応募者一人ひとりに開示することはほとんどありません。
しかし、派遣会社の担当者にフィードバックを求めることで、「今回は経験の面で、他の方のほうがよりマッチしていました」というように、次の応募に活かせるヒントをもらえる可能性があります。結果を次につなげるという前向きな姿勢で、遠慮なくたずねてみましょう。
まとめ|書類選考の準備を万全にして、理想の正社員を目指そう
最後に、この記事の重要なポイントを振り返ります。
- 書類選考の通過率は約30%が目安:紹介予定派遣の選考は、正社員採用と同じ基準で見られるため、決して簡単な道のりではありません。
- 通過率を上げるには対策が不可欠:応募書類の質が合否を分けます。特に「実績の数値化」や「企業研究に基づいた志望動機」が重要です。
- プロの力を借りるのが成功への近道:一人で悩まず、テンプスタッフのような派遣会社の書類添削や面接対策を積極的に活用しましょう。
紹介予定派遣の書類選考はたしかに厳しいですが、正しい準備をすれば採用率を向上できます。あなたのこれまでの経験や仕事への熱意は、適切な形で伝えることで、採用担当者の心に届くでしょう。
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