- 契約社員は正社員になれるの?
- 契約社員を続けるのはみじめだ…
- 早く正社員になりたいけどどうしたらいい?
ボーナスの時期や、正社員と同じ仕事をしているときに、「契約社員ってみじめなのかな」とふと感じて検索していませんか。
同じように働いているのに待遇が違うと、自分だけ取り残されたような気持ちになりますよね。
結論からお伝えすると、契約社員がみじめかどうかは、立場ではなく「何のためにその働き方を選んでいるか」で決まります。目的がはっきりしていれば、契約社員は正社員への通過点にもなります。
すみ私は紹介予定派遣から契約社員になり、契約社員3年目に社内選考に合格して正社員になりました。正直に書くと、契約社員の3年間、みじめだと思ったことはありません。ただ、ボーナスはもう少し欲しかったのが本音です。
この記事では、みじめだと感じやすい4つの場面と、私がそう思わなかった理由、契約社員から正社員になる方法をまとめました。
※本記事にはプロモーション(広告)が含まれています。
※数字は2026年9月時点のもので、体験談は筆者個人のものです。
契約社員はみじめだと感じる4つの理由と気づいたときにやること
契約社員がみじめだと感じる理由は以下の4つです。
「みじめ」に感じる理由を理解できれば、契約社員を続けるべきか判断する手がかりになるでしょう。
正社員以上に働いているとき
正社員以上に働いている状況は、みじめさを感じる要因になります。
正社員と同等以上に仕事をこなしているのに、契約社員の立場であるからこそ、給与や福利厚生など待遇面で差が生じていると、不公平感を抱くのは自然なことでしょう。
また、正社員登用を目指しているのに、多忙な業務に追われてしまい、自己アピールや社内公募のチャンスを失う可能性もあります。
正社員以上の働きを求められながらも、正当に評価されない状況が続くと、仕事へのモチベーションが大きく低下してしまうでしょう。
そんな時は、一度立ち止まって「自分の市場価値」や「本当に進みたい方向」を見つめ直すことが大切です。
ボーナス支給時期が近づいてきたとき
契約社員は「ボーナスが支給されない」あるいは「支給されても金額が正社員より少ない」ことが一般的です。
同じように働いているのに、ボーナス面で格差があると不公平感を抱いてしまうでしょう。
ボーナスは、1年間の会社への貢献に対する報酬という側面もあります。契約社員がボーナスを受け取れないことは、自分の働きが正当に評価されていないメッセージとして捉える方もいるかもしれません。
上記のように、ボーナス支給時期は契約社員にとって、自分が契約社員であるという立場の限界を強く感じざるをえない時期です。正社員になれる見込みが薄いと感じているときは、とくにつらい時期です。
キャリアのことを考えたとき
自分が目指す将来のビジョンと、現在の契約社員としての立場にギャップを感じると、「自分は契約社員をしていてみじめだ」と感じてしまいます。
例えば、将来は営業部門の管理職を目指している方が、現在は営業事務の契約社員として働いているとしましょう。
正社員なら営業として活躍し、管理職へのキャリアアップが期待できます。
しかし、契約社員では営業の仕事に携われず、キャリアアップのチャンスが限られていると感じるでしょう。
こうした状況を考えてしまうと、契約社員であることにみじめさを感じる方は少なくありません。
契約更新への不安を感じさせる前兆があるとき
契約社員は、会社によって異なりますが、一定のタイミングで契約更新しなければいけません。その度に、契約が無事更新されるか内心ヒヤヒヤしながら更新を待ちます。更新されない場合、次の仕事を探さなければならず、不安が常にある状態です。
契約更新の時期が近づいて、次のような前兆が出てくると、不安を感じやすくなります。
- これまで任されていた業務が他の社員に移された
- 新しい仕事がもらえなくなった
- 面談の内容が形式的で薄かった
これらの前兆は、会社が契約更新に消極的である可能性を示唆するサインです。
自分の仕事ぶりに原因があるわけではなく、会社の業績が悪化して派遣や契約社員が切られるケースも、もちろんあります。
このように契約更新の行方が不透明な状況に置かれると、仕事のモチベーションを維持することは難しくなるでしょう。
関連記事:契約社員になってはいけない?やばいと言われる8つの理由【体験談】


更新されない前兆に気づいたときの動き方
前兆に気づいたら、気持ちを立て直すより先に手を動かします。契約が切れてから動き出すと、収入の空白期間ができてしまうからです。
やることは3つあります。まず面談で「次の更新はありますか」と直接聞くこと、次に離職票や雇用保険の手続きを調べておくこと、そして求人を見るだけでも始めておくことです。
- 面談で「次の更新の見込み」を直接たずねる
- 雇用保険の手続き(会社都合か自己都合か)を調べておく
- 応募しなくてよいので、求人を見るところから始める
聞きにくいと感じるかもしれませんが、更新されるかどうかを知らないまま過ごす数か月のほうが、はるかに消耗します。答えが曖昧なら、それも判断材料になります。
みじめだと感じたときにまず確認したい3つのこと
みじめだという感情は、自分の性格のせいではありません。待遇と仕事の中身が釣り合っていないという、事実のサインです。
落ち込む前に、次の3つを紙に書き出してみましょう。感情と事実を分けるだけで、次にやることが見えてきます。
- 自分がいま任されている仕事の範囲(正社員と何が同じで、何が違うか)
- 待遇の差(賞与・昇給・退職金のうち、どれがないのか)
- この会社に登用制度があるか、過去に使われた実績があるか
3つ目がいちばん大事です。制度も実績もない会社で頑張り続けるのと、実績のある会社で1年待つのとでは、同じ努力でも結果がまったく違います。
【体験談】私が契約社員をみじめだと思わなかった理由
ここまで、みじめだと感じやすい場面を見てきました。ただ、私自身は契約社員の3年間、みじめだと思ったことはありません。その理由を、当時の気持ちのまま書きます。
- 迷わず契約社員を受けたのはお給料が上がるから
- 3人分働いていて「見えない自信」があった
- ボーナスは寸志でも嬉しかったけれど本音はもう少し欲しかった
- 正社員の同期と比べたときだけは苦しかった
- あえて派遣や契約社員を選ぶ人もいる
迷わず契約社員を受けたのはお給料が上がるから
紹介予定派遣から直接雇用に切り替わるとき、提示されたのは正社員ではなく契約社員でした。それでも、私は迷わず受けています。
理由はシンプルで、派遣よりお給料がきちんと出て、残業代やボーナスも出るほうがよいと思ったからです。派遣のときは時給1,400円でボーナスがなく、契約社員になってからは総支給で30万円ほど(残業30時間込み)になりました。
3人分働いていて「見えない自信」があった
契約社員は、契約更新のたびに「切られるかも」と不安になるとよく言われます。私の場合、その不安はありませんでした。
当時は3人分働いているくらいの仕事量で、契約社員なのにこんなに任されるのか、と自分でも感じていたほどです。うまく説明できない、「見えない自信」のようなものがありました。
やっていたのは、目の前の仕事をこなし、自分に限界を作らず、上司が求める線の少し外側まで出すことでした。
ボーナスは寸志でも嬉しかったけれど本音はもう少し欲しかった
契約社員のボーナスは、寸志の数万円でした。それでも、もらえるだけで嬉しかったのが正直な気持ちです。
コンビニでアルバイトをしていたころは、月10万円に満たない月もありました。その時期と比べるとボーナスがあるだけでありがたく、正社員の金額はあまり気にしませんでした。
ただ、もう少し欲しかったというのも本音です。待遇の差がまったく気にならない、というわけではなかったと思います。
正社員の同期と比べたときだけは苦しかった
みじめとは思わなかった私でも、正社員の同期と自分を比べていたときは苦しかったです。
楽になったのは、比べる相手を変えてからでした。できるようになったことを数えはじめると、面接で話せる材料も増えていきました。やり方は比べる相手を「正社員」から「去年の自分」に変えるで紹介しています。
あえて派遣や契約社員を選ぶ人もいる
私は今、「派遣はみじめ」「契約社員はみじめ」とは思っていません。一定数の人は、あえて派遣や契約社員を選んでいるからです。
それぞれの働き方には、次のような違いがあります。
- 派遣:定時に上がりやすく、責任も正社員ほど重くない
- 契約社員:派遣より契約を切られる可能性が低い
- パート:働きやすさでは選択肢に入るが、派遣ほどお給料は高くない
働きやすさとお給料のバランスで考えると、パートより派遣を選びたい、というのが私の考えです。
大切なのは、立場そのものより、自分がその働き方を選んだ理由を持っていることです。理由があれば、待遇の差を見ても「今はこの道を選んでいる」と考えられます。
契約社員はみじめなの?働く3つのメリット
ここまで読んできて、契約社員で働くことに嫌気がさしてしまう方もいるかもしれません。しかし、契約社員として働くことにもメリットがあります。
具体的には以下の内容です。
本章を読み、契約社員としての働き方があなたに適しているのか判断材料にしましょう。
1. キャリアチェンジがしやすい
キャリアチェンジのしやすさは契約社員として働くメリットの1つです。
なぜなら、正社員にこだわらず仕事を探せるため選択肢の幅を広げられるからです。
特に、ITやWeb業界で経験が浅い方や未経験で異業種にチャレンジしたい方は、契約社員での採用によって入社しやすくなります。
正社員の場合、転職はキャリアの大きな岐路となりますが、契約社員の場合は契約期間満了後の選択肢の1つとしてキャリアチェンジをとらえます。
心理的なハードルは低いです。


ただし、正社員のように「安定して働けないリスク」はあります。
ですので、キャリアチェンジのしやすさをメリットととらえながらも、自分のキャリアビジョンを明確にもち、戦略的に行動するのが重要です。
2. さまざまな職場経験を積める
さまざまな経験を積むチャンスに恵まれていることも、契約社員として働くメリットです。
契約社員は、契約期間が限定されているため、1つの会社に長期的にコミットする必要がありません。
そのため、さまざまな業界や職種に挑戦しやすく、多様な職場環境を経験できます。



私の場合、派遣で住宅ローン関連の事務を2年ほど経験し、コンビニのアルバイトと紹介予定派遣を経て、金融系の会社で契約社員になりました。
また、異なる職場では、それぞれ求められるスキルや知識が異なります。
契約社員としてさまざまな職場を経験することは、自分のスキルを広げる良い機会になるでしょう。
3. 専門性を活かせるケースがある
契約社員は、特定の業務や期間を想定して雇用されることが多く、その分野での専門性や経験を求められるケースがあります。
例えば、IT企業でシステム開発の契約社員を募集する際、特定のプログラミング言語やフレームワークの経験者を求めることがあるケースです。
このような場合、その分野に特化したスキルを持つ契約社員は、自分の専門性を存分に発揮できる環境を得られるでしょう。
実際に東京都の調査によると、契約社員の仕事を選んだ理由として、以下の回答が上位を占めました。
出典:契約社員に関する実態調査|東京都
- 「自分の都合(勤務日・時間等)にあわせて働けるから」:25.1%
- 「やりたい仕事だったから」:22.3%
- 「専門的な技術や資格が生かせるから」:20.9%
上記データは、契約社員として働くメリットとして、「専門性を活かせること」があることを裏付けています。
ここまでのメリットは、誰にでも当てはまるわけではありません。活きるのは、契約期間という区切りを自分で使える人です。
活かせる人
- 「2年で事務の実務経験を積む」など、期間の使い道を決めている
- 契約が切れる前に、次の一手を考えはじめている
- 任された仕事を、職務経歴書に書ける形でメモしている
活かせない人
- 目的を決めないまま、なんとなく更新を続けている
- 「そのうち正社員になれるはず」と待っている
- 経験は増えているのに、言葉にできていない
同じ2年でも、目的を決めているかどうかで意味が変わります。まだ決めていないなら、「いつまでに、何を持って次へ進むか」を1行だけ決めてみましょう。
契約社員に自信を持つ思考法
契約社員が自信を持つための思考法を紹介します。
1. 周囲の情報を聞きすぎない
ネガティブな情報は聞き流すことも重要です。
周囲の情報の中には、根拠のないネガティブな噂や自分に関係のない情報も含まれている可能性があります。
これらの情報に振り回されないよう、情報をフィルタリングする力を身につけることが大切です。
情報源が信頼できるかどうかを確認する癖をつけましょう。
- 情報源は誰か?(匿名の情報源は注意が必要です)
- 情報源は事実に基づいているか?(感情的な意見や憶測は避けましょう)
- 他の情報源と照らし合わせる(情報の整合性を確認しましょう)
そして、周囲の情報に振り回されるのではなく、自分の成長に焦点を当てることが大切です。
契約社員としてのスキルや経験を着実に積み重ね、自分の成長を実感することが自信につながります。
2. 契約社員として働く目的意識をもつ
契約社員として働く目的意識を持つことは、自信を持つ上で重要です。
東京都の調査で、契約社員の仕事を選んだ理由として、以下の内容が上位にあがっていました。
出典:契約社員に関する実態調査|東京都
- 「自分の都合(勤務日・時間等)にあわせて働けるから」
- 「やりたい仕事だったから」
- 「専門的な技術や資格が生かせるから」
これらは契約社員として働く際の明確な目的意識を反映しています。


自分なりの目的を持って仕事に就くことで、目的達成に向けて努力する意欲が生まれ、仕事に対する肯定感も高まるでしょう。これが自信につながります。
また、目的意識を持つことで、将来のキャリアビジョンも明確になります。契約社員としての仕事も、そのビジョンに向かう途中の期間だと前向きにとらえられるでしょう。
このように、契約社員として働く明確な目的意識を持つことは、自信を持って働くための重要な要素と言えます。
3. 副業して金銭面・精神面の安定を保つ
副業して金銭面・精神面の安定を保つことは、契約社員に自信を持つ思考法として効果的な場合があります。
本業のスキルアップにつながる副業は、自信を持って働くことにもつながるでしょう。
例えば、IT業界の契約社員が副業でWebデザインの仕事を請け負い、ITスキルを活かしてスキルの幅を広げ、市場価値を高められます。これは本業での自信にもつながるでしょう。
また、副業による金銭面の安定は、精神的な安定と自信につながります。契約社員は雇用の不安を抱えていますが、副業収入があれば経済的・精神的に余裕が生まれ、本業でも自信を持って働けます。
東京都の調査で、契約社員として働く理由に「自分の都合(勤務日・時間等)にあわせて働けるから」が最多でした。この柔軟性を活かし、本業と副業を上手に両立させれば、スキルアップと金銭面・精神面の安定につながり、自信を持って働けるでしょう。
ただし、副業を始める際は本業への影響を考慮し、会社の方針を確認し許可を得ることが大切です。本業の職務に支障をきたせば、かえって自信を失う結果になりかねません。
副業は契約社員に自信を持つ思考法として有効な選択肢の1つです。本業のスキルアップにつながり、金銭面・精神面の安定が得られる副業を、本業とのバランスを取りながら行うことが重要です。
比べる相手を「正社員」から「去年の自分」に変える
みじめさは、比べる相手を変えるだけで薄くなります。同僚の正社員と比べているかぎり、待遇の差は自分の努力では埋まりません。
比べる相手を「去年の自分」にすると、見えるものが変わります。去年できなかった業務、今年任された仕事、覚えた操作。それは待遇と違って、自分の手元に残ります。
私も契約社員だったころ、正社員の同期と比べていたときは苦しかったです。できるようになったことを数えはじめてから、面接で話せる材料も増えました。
月末に5分だけ、「今月できるようになったこと」を3つ書き出す。それだけで十分です。
副業を始める前に確認する2つのこと
副業は収入と気持ちの両方を支えてくれますが、始める前に就業規則と時間の上限を必ず確認しておきましょう。
1つ目は、副業が許可されているかどうかです。契約社員でも就業規則は適用されるので、禁止されている会社で始めると契約更新に響きます。
2つ目は、本業に支障が出ない時間に収まるかどうかです。疲れて本業の評価が下がると、正社員登用からは遠ざかってしまいます。
どちらも問題なければ、最初は月に数千円で十分です。「会社の給料だけではない」という状態が、心の余裕をつくってくれます。
優秀な契約社員になるために抑えるべきコツ
優秀な契約社員になることは、雇用の安定や正社員登用を直接保証するものではありませんが、自分の市場価値を高め、キャリアを積み上げる上で重要な意味を持ちます。
優秀な契約社員になるためのポイントは、以下のとおりです。
| ポイント | 内容 |
| 指導力を身につける | ・契約社員はプレーヤー ・正社員はプレーヤーだけでなく指導しトップクラスの社員を育成することも求められる ・トップクラスのプレーヤーを育成できれば、会社の高い品質のサービスを提供できる |
| 問題解決力を身につける | ・会社には大なり小なり問題が必ずある ・自分の置かれた立場で解決すべき問題を特定し、解決する人材を求めている |
| 先導力(周りを巻き込む力)を身につける | ・みんなで協力してやり遂げることで1人よりも大きな成果を上げることができる ・そのために周りを巻き込み、引っ張る人が会社には必要 ・だからこそ、人を動かす力を持った人を会社は求めている |
これらのポイントを日々の仕事の中で実践し、自分自身の価値を高めていくことが重要です。
たとえ正社員登用されなくても、優秀な契約社員としての経験は、次のキャリアステップに活かせるでしょう。
任された仕事にひとつだけ足して返す
評価されるのは、頼まれたとおりにやることではなく、頼まれた形より少しだけ良い状態で返すことです。それが「この人に任せたい」という印象になります。
たとえば集計を頼まれたら、数字だけでなく気づいた点を一行添える。資料を作ったら、次に使う人のために日付とデータの出どころを入れておく。
大きな提案をする必要はありません。私がやっていたのも、上司が求めている線の少し外側まで出しておくことだけでした。
ただし、抱えきれない量を引き受けて雑になると逆効果です。ひとつだけ足す、を続けましょう。
自分の実績を数字でメモしておく
正社員登用の面談でも転職でも、聞かれるのは「何をしたか」ではなく「どう変わったか」です。数字がないと、印象の話で終わってしまいます。
月に1回、3行だけメモを残しておきましょう。担当した件数、かかっていた時間、減らせたミスの数。そのどれかが入っていれば十分です。
- 毎月◯件を担当している
- 手順書を作って、処理時間を◯分短くした
- 問い合わせ対応を引き継ぎ、先輩の手が空くようになった
私も3年目の面談では、その年に任された仕事の中身をそのまま話しました。特別なことを準備したわけではありません。
「契約だから」と言われたときの受け止め方
「あなたは契約だから、ここまででいいよ」と言われることがあります。この一言は、線を引かれたという意味にも、守られているという意味にも取れます。
私の場合、最後の会社ではそうした言葉は言われず、むしろ「契約社員なのにここまで任されるのか」と感じていました。どちらにしても、仕事の範囲を決めているのは契約であって、あなたの能力ではありません。
納得がいかないなら、感情で返すのではなく「この業務もやってみたいのですが、契約の範囲を広げられますか」と聞いてみましょう。
断られても、希望を伝えた事実は残ります。次の更新や登用の話が出たときに、その一言が効いてきます。
正社員登用制度の有無を確認したり、今後のキャリアプランを一人で考えるのは難しいものです。「自分がどうしたいのか分からない」と悩んでいる方は、キャリアのプロに相談することをおすすめします。
契約社員から正社員になる方法
契約社員から正社員になるのは無理ではありません。
実際に、ユニクロやGUを運営する「ファーストリテイリング」は、準社員や長期アルバイトスタッフを対象に半年に一度のペースで正社員登用を実施。試験に合格した約100名が地域正社員として登用されています。
ですので、前向きに正社員を目指す方法も考えてみましょう。
具体的には以下、フローチャートの方法が考えられます。


1. 現職から正社員を目指す


まず、現在の会社で正社員を目指す場合は、正社員登用制度の有無を確認しましょう。
正社員登用制度とは、契約社員や派遣社員などの非正規雇用者を正社員として採用する制度のことです。この制度がある場合、企業が定める基準を満たすか、試験をクリアすることで、正社員として雇用される可能性があります。
もし正社員登用制度がない場合でも、諦める必要はありません。同じ会社で5年以上勤務すると、「無期転換ルール」を活用できる可能性があります。このルールは、有期労働契約が更新されて通算5年を超えた場合、労働者の申込みにより、期間の定めのない労働契約(無期労働契約)に転換できるというものです。
無期雇用への転換は、正社員と同じ待遇になるとは限りませんが、雇用の安定性は大幅に向上します。
そのため、正社員登用制度がない場合は、5年以上の勤務を目指し、無期雇用への転換を検討するのも1つの選択肢となります。
2. 転職で正社員を目指す


現在の職場を辞める気持ちが強い方は、転職を検討することになります。具体的には、以下の方法を検討してみましょう。
- 【自力での求人探し】
- 転職サイトやハローワークなどを利用して、自分で正社員の求人を探す方法もあります。この場合、自分で情報を収集し、応募や面接に臨む必要があります。
- 【転職エージェントの利用】
- 転職エージェントに登録することで、専門家のサポートを受けながら正社員の求人を探すことができます。
エージェントは、あなたのスキルや経験に合った求人を紹介し、応募書類の作成や面接対策などもサポートしてくれるため1人での転職活動に不安な方におすすめです。
- 【紹介予定派遣の検討】
- 紹介予定派遣は、一定期間派遣社員として働いた後、正社員として直接雇用される可能性がある制度です。
この方法では、実際に働きながら職場の雰囲気や業務内容を確認でき、ミスマッチのリスクを減らすことができます。
紹介予定派遣について、詳しくは、私が「紹介予定派遣制度を使って正社員になった」記事にまとめています。
また、「そもそも自分はどんな仕事に向いているのか」「転職すべきか迷っている」という段階の方は、いきなり求人を探すのではなく、キャリアの軸を定めることから始めましょう。
3. 紹介予定派遣で別の会社の正社員を目指す
3つ目のルートが、紹介予定派遣です。最長6か月の派遣期間を経て、双方が合意すれば直接雇用に切り替わります。
働きながら職場を見極められるので、入ってから「話が違った」となりにくいのが強みです。私が今の会社に入ったのも、このルートでした。
ただし注意点があります。ゴールはあくまで直接雇用であって、正社員とは限りません。当サイトで求人票100件を調べたところ、23%は「直接雇用後は契約社員」と明記されていました。
応募する前に、求人票の「直接雇用後の条件」欄を必ず確認しておきましょう。ここを見るだけで、遠回りをひとつ減らせます。
紹介予定派遣とは?普通の派遣との違いを図解でわかりやすく解説


契約社員から正社員になれる確率
厚生労働省「労働経済動向調査」(令和6年2月調査)によると、正社員以外の労働者について「登用制度あり」と答えた事業所は76%でした。制度の有無にかかわらず、過去1年間(令和5年2月〜令和6年1月)に登用の実績があった事業所は50%で、産業別では「サービス業(他に分類されないもの)」の58%が最も多くなっています。
また、労働契約法に基づく無期転換ルールも、契約社員が正社員になるための1つの方法として使われているのが実情です。同一企業で5年以上勤務した場合、無期雇用契約への転換を申し込むことができます。
2024年からは、労働条件通知書の改正により、契約社員を含む全ての労働者に対して、労働条件の詳細な明示が求められるようになりました。さらに、キャリアアップ助成金の正社員化コースが拡充され、企業が契約社員を正社員に転換する際の助成金額が増額。
これにより、企業側の正社員化への取り組みが進む可能性があります。
もちろん、契約社員から正社員になれる確率は、一律に決まっているわけではありません。正社員登用の実績を確認したうえで、日々の仕事ぶりを見てもらうこと。これがいちばん確実な方法です。
「制度がある会社」と「実際に登用している会社」は違う
登用率の数字を見るときは、制度の有無と、実際の登用実績を分けて考えましょう。制度があっても、何年も誰も登用されていない会社があるからです。
厚生労働省「労働経済動向調査」(令和6年2月調査)では、正社員登用制度がある事業所は76%でした。一方で、過去1年間に実際に登用の実績があった事業所は50%です。
つまり「制度あり」の会社に入れば正社員になれる、という話ではありません。見るべきなのは、募集要項の文言ではなく直近の実績です。
求人票に「正社員登用あり」と書かれていたら、面接で「過去3年で何人が登用されましたか」と聞いてみましょう。
自分の会社の登用実績を確かめる3つの方法
今いる会社の実績は、外からは調べられません。社内で確かめる方法は3つあります。
- 就業規則や社内イントラで、登用の要件(勤続年数・推薦の有無)を読む
- 上司や人事に「過去に登用された方はいますか」と聞く
- 社内で正社員になった人が、何年目で登用されたかをたどる
聞きにくいと感じるかもしれませんが、登用を希望していると伝えること自体が意思表示になります。上司は、希望を知らない部下を推薦できません。
数字がわかるだけで、その年の過ごし方が変わります。
【体験談】契約社員から正社員になるまでの3年間
ここからは、私自身が契約社員だった3年間の話です。直接雇用に切り替わってから社内選考に受かるまでを、年ごとに書きます。
きれいな話ではありません。私は2年目の社内選考に落ちています。それでも3年目に受かったので、同じ立場の人の参考になればと思います。
- 1年目:総支給30万円ボーナスは寸志だった
- 2年目:社内選考に落ちて周りに話した
- 3年目:受かった日にやったこと
1年目:総支給30万円ボーナスは寸志だった
紹介予定派遣から直接雇用になったとき、提示された雇用形態は正社員ではなく契約社員でした。給料は総支給で30万円ほどありましたが、これは残業30時間込みの金額です。
ボーナスは寸志の数万円でした。それでも、もらえるだけで嬉しかったのを覚えています。
大変だったのは、直接雇用に切り替わったとたん業務量が倍になったことです。最初は「失敗したかも」と感じましたが、マーケティング部の仕事にやりがいを見つけてから、上司に「先を読んで動いてくれるから助かる」と言ってもらえるようになりました。
2年目:社内選考に落ちて周りに話した
契約社員の2年目に、初めて社内選考を受けました。結果は不合格です。
落ちたことは隠さず、周りの人にもそのまま話しました。
3年目:受かった日にやったこと
3年目になると、2年目より責任のある仕事が増えていました。面談では、その仕事で何をしてきたかをそのまま話しています。
忘れられないのは、周りの人たちが動いてくれたことです。グループ長だけでなく先輩たちまで、仕事の合間に面談の練習に付き合ってくれました。
アピール文を赤ペンで添削してくれた先輩もいました。合格が分かった日は、周りに報告して、お世話になった人たちひとりずつにお礼を伝えて回ったのを覚えています。



正社員になっていちばん大きく変わったのは、ボーナスがもらえることと、安心して働けることです。今は在宅勤務もできて、育児休業も取りました。


契約社員をみじめに感じるかは「目的意識」次第!
契約社員という立場に焦りを感じている方は多いかもしれません。しかし、契約社員をみじめに感じるかどうかは、あなたの目的意識次第です。もし現在の会社で正社員を目指すなら、正社員登用制度の有無を確認しましょう。制度がある場合は、その基準をクリアするために日々の業務に励むことが大切です。
仮に制度がなくても、無期転換ルールを活用して、先に雇用の安定性を高めることを目標にするのも1つの方法といえます。一方、転職で正社員を目指すなら、転職エージェントに登録するのがおすすめです。専門家のサポートを受けられるので、スキルや経験に合った求人を効率的に探せるでしょう。
契約社員がみじめだと感じることに関するよくある質問
最後に、同じ悩みを持つ人からよく出る質問をまとめました。
契約社員をみじめだと感じるのは私の心が弱いからでしょうか?
いいえ、心の強さの問題ではありません。同じ仕事をしているのに賞与や昇給に差があるという事実が先にあって、みじめさはその結果として出てくる感情です。気持ちの持ち方を変えようとする前に、待遇の差がどこにあるのか、任されている仕事の範囲が正社員と何が違うのかを書き出してみましょう。感情と事実を分けると、自分が次に何をすればいいのかが見えてきます。
契約社員から正社員になるまでどれくらいかかりますか?
会社によりますが、登用の対象になるまでに1〜3年の勤務を求めるところが多く見られます。私の場合は契約社員3年目の社内選考で合格し、その前の2年目に一度落ちています。就業規則や募集要項に「勤続◯年以上」といった条件が書かれていることがあるので、まずそこを確認しておきましょう。条件が書かれていない場合は、上司に「登用の対象になるのは何年目からですか」と聞くのがいちばん早い方法です。
周りに契約社員だと知られたくないときは言わなくてもいいですか?
言う必要はありません。ただ、社内で正社員を目指すなら、上司にだけは希望を伝えておくことをおすすめします。多くの会社で登用には上司の推薦が必要で、希望を知らない上司は推薦のしようがないからです。私は2年目に落ちたことも周りに話していました。3年目には、グループ長や先輩が面談の練習に付き合ってくれています。話す相手を選べば、隠すより動きやすくなります。
ボーナスがないぶん給与交渉はできますか?
契約更新のタイミングであれば、時給や月給の見直しを相談することはできます。その際は「生活が苦しいから」ではなく、担当業務が増えたことや、任される範囲が広がったことを材料にしましょう。数字で示せるとより通りやすくなります。ただし、賞与の有無は雇用区分で決まっていることが多いため、賞与そのものを求めるより、正社員登用を目指すほうが現実的です。
今の会社で正社員になるのを諦めたほうがいいのはどんな場合ですか?
過去3年の登用実績がほとんどない、評価の基準が説明されない、長年契約社員のまま正社員以上の仕事をしている先輩が複数いる。この3つが当てはまるなら、個人の努力では変えにくい構造の問題です。その場合は、転職や紹介予定派遣で別の会社の正社員を目指すほうが早いことがあります。今の会社で粘るかどうかは、感情ではなく実績の数字で判断しましょう。
みじめだと感じている今できること
気持ちを立て直す方法より先に、正社員登用の実績を社内の誰かに1つだけ聞いてみましょう。過去に何人が受けて、何人が通ったのか。数字がわかるだけで、次の1年の過ごし方が変わります。






